相続税申告件数は日本で最大級 50年を超える歴史 税理士法人レガシィ

相続に関するQ&A

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相続に関するQ&A

相続手続のコツは

Q01. 相続が発生しました。どんなところに気をつければよいですか?
A01. 財産評価(節税)、財産分割(もめない)、納税(財源)に気を付けて下さい。
財産評価とは、主に土地の評価を正しく行なうことです。相続財産に占める土地の比率は高いので、上手に実行すると税金を安くすることができます。
財産分割とは、どうやってスムーズに遺産分割を行なうかということです。いきなり遺産分割協議に入り、何をどう話し合ってよいのかわからないうちに意見が食い違い、トラブルにつながる可能性があります。遺産分割協議の方向性を確認し、協議を円滑に進めるための準備が必要です。
納税とは、相続税をどのように納めるか、その財源を確保するためのものです。ポイントは、現金納付と物納をどのように組み合わせるかです。

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Q02. 葬儀費用等を申告すると宗教法人に影響がありますか?
A02. 僧侶・寺院へのお布施など、宗教法人への支払いは領収書が発行されなかったり、もらえなかったりすることが一般的ですが、それを債務として税務署に申告しても、宗教法人に影響はありません。

宗教法人は公益活動をしている限り、税金はかかりません。宗教法人は住職の生活費相当分だけが、給与として課税されます。
葬儀費用は、場合によっては領収書が発行されなかったり、もらえなかったりすることがあります。そこで、葬儀社との取決めの費用以外のこまかな出費、たとえば参列者へのお車代、台所方の出費、お布施などは忘れないうちにメモしておくとよいでしょう。

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Q03. 根抵当権(被相続人が設定)はどうなりますか?
A03. 相続の開始後そのままの状態にしておくと6ヶ月後に根抵当権は自動的に元本の確定がされ、相続開始の時に遡って実際の債務の残高が普通の抵当権に変わります。必要であれば6ヶ月経たないうちに変更しましょう。

根抵当権とは、一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度において担保する抵当権のことです。
たとえば、Aが金融機関Bと当座貸越契約を結ぶ場合、Bは貸倒にならないように担保の提供を要求し、Aは家屋やその敷地を抵当に入れます。しかし、この場合の抵当は普通の抵当と異なり、当座預金の残高が不足するまでは、担保する債権は未発生です。
また、預金残高がゼロになっても一定の額まではBがAに貸し付ける形でAが振りだした小切手に対して支払うため、A・B間の債権債務は、消滅したり増加したりします。
このような債権を担保するために、その都度抵当権を設定していてはやっかいです。そこで、将来発生する債権を、たとえば1億円という極度額を定め、その限度で担保するのが根抵当権です。
このようなことは、問屋と小売店との間の継続的供給契約や、当座預金貸越契約などの金融機関と取引先の間の与信契約における債権についてもいえます。
ところが相続が発生して6ヶ月以内に根抵当権の変更の手続きをしなければ根抵当権の担保すべき元本は相続開始の時に遡って確定します。確定すると普通の抵当権と同じになってしまいます。そうすると根抵当権を存続させるためには根抵当権の確定の期限までに債務者の変更の登記をしなければなりません。

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Q04. 相続開始の日から遺産分割協議が決まるまでの収入はだれのものですか?
A04. 法律上、亡くなったときに遡って区分することになるので、遺産分割協議によって相続することになった人の収入となります。ただし、所得税は法定相続分で処理されます。

相続が発生した後、遺産分割協議が終われば、アパートやマンションからの収入はその物件を相続した人のものになりますが、遺産分割協議が終わるまでは実際にはまだ決まっていないわけです。
法律からいえば、亡くなったときに遡って分けられることになるので、遺産分割協議によって相続することになった人の収入となります。相続開始から遺産分割協議が決まるまでの期間は、申告期限などもありだいたい10ヶ月くらいかかるようなので、その間にアパートなどからの収入も当然出てきます。
ただし税務上は、相続開始の日から遺産分割協議が終わるまでの収入は法定相続分で処理するようになっています。つまり誰がどのように遺産を相続するかは関係なく、法定相続分で按分して処理をしなさいということです。
例えば、相続人が配偶者と子供2人の場合、配偶者がアパートをすべて相続して子供は相続しなかったとしても、遺産分割協議が終わるまでは、そのアパートによる収入すべてを配偶者のものとするのではなく、配偶者は法定相続分である2分の1、子供も法定相続分である4分の1ずつと分けて税金の処理をすることになります。当然収入だけでなく、そのアパートに関する借金や利息、固定資産税なども同様に法定相続分で按分して処理しなければなりません。

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Q05. どのような税理士に相談したらよいでしょうか?
A05. 相続の経験の多い専門税理士に相談するとよいでしょう。事前にきちんとした見積もりを提出してくれ、相談しやすい人ならさらによいでしょう。

相続を専門に扱っている税理士に依頼すると、土地の評価を安くするのがうまく、相続税を抑えることができます。建築基準法、都市計画法、土地開発指導要項など、土地に関する法律や制度に詳しい人、土地の評価を安くする方法がよくわかっている税理士に依頼するとよいでしょう。
次に見積もりをきちんと出してくれる税理士に依頼しましょう。料金の相場は、基本的には相続財産の0.5~1%です。それをきちんと提案してくれる人がよいでしょう。たしかに相続はやってみなければわからないのですが、それを推定して見積もりを出すのがプロです。
そのうえでこちらの話をよく聞いてくれ、相談しやすい税理士がよいでしょう。反対に質問しにくい人は避けるべきでしょう。親戚筋の税理士も避けるべきでしょう。あまりに近い関係だと、かえって相談しにくいことも多いのです。

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相続税財産評価のコツは

Q01. 「税理士によって相続税額が違う」と聞いたのですがなぜでしょうか?
A01. 税理士によって相続税額が違うことがあります。これは残念ながら、税理士が相続に不馴れなために、正しい土地評価ができなかったために起こるミスです。
実際、ある税理士が申告したものの、別の税理士が確認して、税金を戻したという例はよく聞きます。相続に関しては経験こそが大切です。税理士の数はかなり多いのですが、相続を経験するのは税理士一人当たり年間平均0.7件と考えられます。つまり、多い税理士は年に何件もの相続を扱いますが、1件も扱わない税理士もいるということです。したがって、相続税の申告に慣れている税理士と慣れていない税理士は当然でてきます。
土地の評価計算方法などは、税務署から時々通達の変更や追加があり、どんどん変わっていきます。補正率などは特によく変わり、経過措置などもあって、慣れていないと判断に迷うことがあります。
また、通達のないところをどう評価するかもポイントで、経験がものを言います。土地を評価するときに路線価と地図だけ見ていたのでは、正しい土地の評価はできないことが多いのです。
慣れている税理士は、土地のセットバックのあるところ、不整形地、高圧電線にかかる土地、墓地の隣接地などに対する評価が安くなるとか、浸水程度やでこぼこ具合、崖地なども考慮の余地があることなどがわかっています。
つまり、不動産の制限、建築基準法の制限などによって、土地の評価が安くなることをわかっている税理士ほど、相続税を安くすることができます。

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Q02. 評価減できる土地とはどんなものがありますか?
A02. 広大地、セットバック、容積率、都市計画道路予定地、その他利用価値が低い土地の評価を減額できます。

(1) 広大地(その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が広大な宅地で、都市計画法に定める開発行為を行なう場合に道路や公園などの公共公益的施設用地の負担が必要と認められるもの)の評価です。

(2) セットバックです。建築基準法第42条第2項の道路(一般に「みなし道路」「指定道路」「2項道路」と呼ばれる)に面する宅地のうち、

将来その道路を4m(市町村長又は都道府県知事の指定区域内においは6m)幅に拡幅するため、道路提供する予定の部分のことで、通常は、道路の中心線から左右に水平距離2m(市町村長又は都道府県知事の指定区域内においては3m)です。つまり自分の宅地なのに家を建てられない部分なので評価額が7割安くなります。

(3) 容積率です。大きな道路に面している土地を所有していると高いビルを建てることができ路線価は高くなりますが、住宅地区では容積率が低く定められ、土地の評価額は低くなります。

(4) 都市計画道路予定地の区域内にある宅地の評価は、「地区区分」「容積率」「地積割合」(全体の地積に対する都市計画道路予定地の地積)別に応じて定める一定の補正率を乗じて計算した価額によって評価します。つまり、通常の自用地評価額×一定の補正率(0.50~0.99)で評価することとなります。

都市計画道路予定地は路線価図にも載っていないので意外と忘れられやすいものです。都市計画道路予定があるかどうかはその道路を管理している自治体の都市計画図を見て確認することになります。

また、その計画に基づく後退幅員は、その自治体の都市計画課等に確認するか、実測図を持ち込んで計画線を記入・証明してもらうかのいずれかの方法により行います。

(5) 利用価値が低い土地です。土地の価値は土地の状態や周囲の環境によって変動します。相続前に所有する土地について客観的に判断しておきましょう。土地はよくよく見ると、ふつうの値段で売れないものがあります。

たとえば墓地に接している土地や凹凸の激しい土地の価値は低いです。また線路に面していたり、トラック道路に面していたりして騒音の著しい土地、雨が降ると水が溜まりやすい土地の価値も低くなります。

以上のような土地の場合は、相続時の相続税評価額が10%程度低くなります。

相続税額を安くするポイントは土地の評価です。なぜなら土地の割合が相続財産の多くを占めているからです。土地の評価額を下げることが節税になるのです。

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Q03. 売却する土地についての注意点
A03. 売却する予定がある土地は、あらかじめ実測して申告しておいたほうがよいでしょう。

相続の申告は登記簿謄本の面積で申告しました。実測面積で申告するのが原則ですが、実際には、実測面積と登記簿謄本の面積はそれほど差がないこと、測量費が高額であることなどから、登記簿謄本の面積で申告するのが普通になっています。その後、その土地を売却し、税務署に譲渡の確定申告書を提出しました。税務署が相続の申告書と見比べたところ、同じ土地なのに面積が違うことがわかりました。登記簿謄本の面積で申告を行ない、譲渡するときに実際の面積を調べたところ、実測のほうが大きかったというわけです。この場合は相続税の修正申告(ペナルティが課せられる)をしなくてはなりません。ですから、売却する予定がある土地は、あらかじめ実測して申告しておいたほうがよいでしょう。

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Q04. 小規模宅地等の評価減の特例を適用する場合の注意点はどんなことですか?
A04. 小規模宅地等の評価減の特例は、選択ミスが許されません。

仮に会計事務所がA土地について小規模宅地等の評価減の適用を受けた方が得なのに、誤ってB土地にこの適用を受けた場合は、どうなるでしょうか。実際にあった話ですが、後からB土地からA土地に変更を認めてくれるよう税務署に交渉にいったところ、受け付けてもらえないケースがありました。ですからどの土地を選択するかは十分注意する必要があるでしょう。

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Q05. 退職金・弔慰金の課税と株式の評価で注意点はなんですか?
A05. 死亡退職金等の支給で純資産価額方式による評価額を引き下げることを検討してみましょう。

オーナー経営者の相続では、自社株の後継者への相続が最重要課題となります。経営権を維持するために、自社株は他人へ譲渡するのが困難な財産です。しかも株式の額面金額の何十倍にも評価され、相続税負担は相当になります。

そこで相続発生後の工夫で、一定の条件下において株式の評価額を低く押さえることが可能です。

それは死亡退職金などの支給で、純資産価額方式による評価額を引き下げる方法です。純資産価額方式は、評価される会社を解散・清算すると仮定した場合に、株主に分配されるべき「正味財産の価値」を計算し、その価額を評価額とする方法です。相続発生後であっても、相続人等に支給することが確定した死亡退職金や、社葬を実施した場合には法人が負担すべき社葬費用として相当と認められる金額は、株式評価上負債として計上できます。

また、社葬を株式評価上負債として計上した場合も、会葬者の持参した香典を遺族の収入としたときは、遺族の相続税の対象にならないことはもとより、さらに法人において香典収入相当額の未収入金を計上する必要はありません。

なお、弔慰金は原則として、受け取り側である相続人等において非課税とされますので、株式評価上負債として計上することはできません。

死亡退職金を支給することにより、メリットは、

(1)自社株の評価減です。会社の業績が好調なときは、課税所得が増大せず、法人税負担が少なくて済み、「純資産価額方式」で自社株を評価する場合には、評価減となる効果が大きい事があります。

(2)相続税の納税資金としても大いに役立つことになります。

デメリットとして、遺族にとっては、もらった退職金も課税財産を構成しますので、相続税法上の非課税額があるとは言え、相続税は増えます。

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Q06. 相続財産を公益事業への寄付をした場合、相続税はどうなりますか?
A06. 相続税の申告期限までに、取得した相続財産を国、地方公共団体、公益事業者に贈与した場合、その財産は相続税の課税価格に含まれません。

ある方は、被相続人から、「財産を相続させると遺族が相続税で苦労してしまいそうだがどうしたらよいか」という相談を受けたそうです。この場合、財産そのものを減らすことも考慮すべきでそれには寄付がもっとも手っ取り早い方法です。これは相続人の立場でも同じことが言えます。

相続税の申告期限までに、取得した相続財産を次のいずれかに贈与した場合、その財産は相続税の課税価格に含まれません。

(1) 国または地方公共団体

(2) 公益事業者。すなわち民法34条の規定によって設立された公益法人そのほかの公益を目的とする事業を営む法人で、科学・教育の振興等に寄与するところが著しいと認められている法人(理化学研究所、日本育英会、学校法人、社会福祉法人など)

この場合の手続きは、相続税の申告書に非課税の特例の適用を受ける旨を記載し、寄付した財産の明細書、寄付を受けた相手の証明書を添付します。

寄付のケースには以下のようなものがあります。たとえば、被相続人が、生前、「自分の財産は教育関係に寄付したい」と言っていた場合などは、被相続人の遺志を継いで財産の一部を育英事業などに寄付すると、その財産は相続税の課税価額に含まれなくなります。

また、相続財産のなかに絵画があったケースがあります。金額にすると数千万円というものでしたが、絵画はよほど好きな人でないと、管理するのが難しいのです。そこで絵画を美術館に寄付することにしました。この場合も、絵画の評価額は相続税の課税価格に含まれません。

そのほか相続財産のなかに、売れもしない、物納もできない、貸すことも使うことも困難な山やがけ地などがあるとします。これらはもっているだけでも固定資産税や相続税が課せられます。もしも国有地などが接隣していれば、寄付という手段も、売却や物納などと同じく選択基準として考えてみるのもよいと思います。

一般的には、書画骨董、美術品および開発規制の厳しい山林などが寄付される場合が多いようです。

ただし、贈与によって贈与者やその親族、またはこれらと特別の関係にある者の相続税や贈与税が不当に減少するような場合には、その贈与財産は相続税の対象になります。

また、上記(2)の公益法人が贈与の日から2年経過日までに公益法人でなくなった場合や、贈与財産を贈与の日から2年経過日までに公益事業以外に供した場合には相続税の対象になります。

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分割のコツは

Q01. 遺産分割協議の進め方のポイントは?
A01. 他の相続人の意見を聞く姿勢をもちましょう。

長男長女などの遺産分割協議で中心的役割を果たす相続人(同居者の場合が多い)は、他の相続人に遺産分割協議の進め方を聞くことからはじめます。いきなり分割案を提示したりせずに、誠実な態度で先祖代々の土地を守らせてほしいとのお願いする姿勢が大切になります。
遺産分割協議の進め方のポイントは次の通りになります。
1.遺産分割協議で中心的役割を果たす相続人は葬儀が一段落し、お世話になった人へのお礼がすんだら、すべての相続人に会います。全員といっしょに会ってもいいですし、別々に会ってもいいでしょう。主張したい人がいる場合には、別々に会ったほうが無難です。
2.このとき遺産分割協議の出席者や進め方について意見をききます。
3.一方で税理士ともコンタクトをとり方向性について話し合います。
4.相続人全員に集まってもらい、税理士の作成した遺産分割協議法について叩き台を提出します。スムーズな場合は、その場で全員の意見を話してもらいます。もし問題がある場合には、一人ひとり税理士と話し合ってもらいましょう。

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Q02. 分割協議をする時に、民法と相続税法の違いで注意することはありますか?
A02. 民法と相続税法とでは、本来の財産に対する考え方は同じですが、生前の贈与財産やみなし相続財産に対する考え方は違うので、注意する必要があります。

民法では財産評価の方法について規定していませんが、相続税法では「相続、遺贈または贈与により取得した財産の価額は、当該財産の取得のときにおける時価により」評価すると定められています。
一般的に時価とは「通常の取引価額」のことをいいます。財産評価基本通達でも「時価とは、課税時期において、それぞれの財産の現況に応じ、不特定多数の当事者間で自由な取引が行なわれる場合に通常成立すると認められる価額をいう」と規定しています。
しかし、相続税法では「相続税評価額」というもう1つの時価も認めています。たとえば、土地や建物の場合のように、時価の推計が難しい財産も分割の対象財産に含まれています。そのためこのような財産については「財産評価基本通達」にそって相続税法上の価額を算定しこの価額を時価として相続財産の価額を決めます。また、相続税評価額は法で定めた以上に相続税を課税することがないように、評価の安全性を考慮し実際の時価(通常の取引価額)より少し低く算定されるようになっています。

相続税額の計算時には相続税評価額を用いて計算しますが、財産の種類によっては相続税評価額と、実際の時価が大きく異なる場合があります。たとえば、借地権や底地などは相続税評価額では更地とした評価額を借地権割合に乗じてそれぞれの価額を計算します。しかし、現実に借地権、底地と別々に売買するときは相続税評価額のような価額では売買できず、もっと低い価額になります。
そこで、遺産分割にあたっては、実際の時価を基準に財産を評価し、分割するようにします。その場合、遺産のなかには時の経過とともに価格が変動するものがあります。相続は公平に行なわれるのがもっとも大切ですので、分割の時点の時価にすることがよいでしょう。

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Q03. 生命保険金は遺産分割協議の対象にならないといいますが本当ですか?
A03. 生命保険金は原則として契約時に設定した受取人が受取ることになっているので、遺産分割協議の対象にはなりません。同じように遺産分割協議の対象にならないものに死亡退職金があります。

生命保険金は受取人が決まっている場合、原則として保険金受取人の手に渡ります。生命保険金は遺産分割協議の対象財産ではないのです。
たとえば、遺産総額が5億円(生命保険金1億円、その他財産4億円)ある父親がいたとしましょう。父親が1億円の生命保険に加入して、受取人を長男にした場合、遺産分割協議の対象となるのは4億円で、1億円はそっくり長男に渡ります。

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Q04. 財産価値と収益性に気をつけろとは?
A04. 土地には収益を生む土地とそうでない土地があります。

遺産分割を行なうときに、土地の財産価値は誰も注意するでしょう。しかし、土地が収益を上げるかどうかという点については見逃されることが多く、遺産分割後に問題になるケースがあります。
たとえば財産価値5,000万円の土地が2つあります。一方の土地は駐車場として利用でき、年間400万円の現金収入が上がります。もう一方は、誰も借りてくれません。同じ5,000万円の土地なのですが、収益性で見ると随分違います。しかし、分割協議のときには財産価値にだけ目がいきがちですので注意しましょう。
つまり、収益を生み出す土地と、そうではない土地があるということです。遺産分割協議の時には、財産価値と収益性の両方を考えることが大切となります。たとえば財産価値5,000万円で収益性はゼロの土地と、財産価値3,000万円で10年間に2,000万円の現金収入のある土地なら十数年後にはほぼ同価値になるという判断もできます。このような視点で分割協議を行なうとよいでしょう。

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Q05. 相続人の一人が相続税を払えなかった場合、他の相続人が負担する義務はあるのでしょうか?
A05. 相続税には連帯納税義務があります。税務当局が、ある相続人について納税は不可能と認めた場合には、その他の相続人で税金を負担する必要があります。遺産分割のときに注意が必要です。

相続税には連帯納税義務があるので、仮に誰かが相続税を払えない場合には、その他の相続人で税金を負担しなくてはなりません。ただし、これは税務当局が納税の義務を有する本人の資力を調査するなど、本人に相続税を支払わせる努力をしたうえで、それでも納税が不可能という判断を下したときにのみ、相続税を回収する最終的な手段として発生する義務です。ですから相続人のうち誰か一人が相続税を納めなかったからといって自動的に支払いを要求されることはありません。
たとえば、土地や建物を財産として相続したが、相続税を支払うための現金がないので、ほかの相続人に相続税を肩代わりしてもらいたいという理由が認められることはありえません。その場合には税務当局はまず土地や建物の差し押さえを行ないます。
連帯納税義務が発生するほとんどの場合は、遺産は相続したけれど使ってしまい、相続税を納められなくなってしまったというケース、もしくは、もともとあった借金の返済に相続した財産を充ててしまったというケースです。
このように相続税の支払いにあてる財産が全くない場合のみ、税務当局も本人に相続税を支払う資力がないことを認め、その他の相続人が連帯納税の義務を負うことになります。
連帯納税義務によって相続税を支払えない人の分の税金を肩代わりすることを防ぐための唯一の方法は、相続税を支払えない相続人に対してはじめから相続財産を渡さないことです。そのためには自分以外の相続人がどのぐらいの負債をかかえているのかを、ある程度把握しておかなくてはなりません。

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Q06. 「はんこ代」に相場はありますか?
A06. 相場はありません。(遺産の遺産分割協議を完成させるために支払われる代金を俗に「はんこ代」といいます。)

いったいいくらもらえるものなのかという質問をいただきますが、はんこ代というのは、どこで折り合いをつけるかという駆け引きの結果なので、これと決まった相場があるわけでもなく、一概にこの程度が適当ということはできません。

実際に支払われているはんこ代の金額にはかなり幅があり、下は数十万から上は数億もしくは遺留分相当までと様々です。
また、はんこ代は、各相続人対本家という個々の交渉の結果なので、同じ条件の法定相続人であったとしても同額が支払われるとは限りません。
たとえば、はんこ代として相続人全員に1,000万円という金額が提示された際、その金額で納得して印を押す人には1,000万円が支払われますが、納得できない人にはさらに交渉が行なわれ、もう少し多い金額が支払われる場合があるのです。つまり、はんこ代については不満を主張した人のほうが多額を受け取れることになります。
ただし、ここで忘れてはいけないのがはんこ代を支払う側の金銭的な負担です。はんこ代は通常現金で支払われますが、そのために相続した土地を売却して現金化しなくてはならないことがあります。この場合、土地を売却する際に多額の税金がかかります。また、自分で働いた収入で支払う場合にも、収入からは所得税をはじめとして様々な税金が差し引かれます。
このように、はんこ代は様々な税金を引かれたあとの現金から支払われることをよく理解して、受け取る側は、このぐらいはもらいたいと考える金額から税金分を引いた程度の額で折り合いをつけるべきかと思います。その際、6割という数字を目安にするといいかもしれません。

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Q07. 配偶者は遺産全体のどの位の財産を相続していますか?
A07. 節税面では配偶者が法定相続分(相続人が配偶者と子の場合、遺産総額の2分の1)以下の相続にとどめたほうが得な面もありますが、実際には法定相続分以上の遺産分割を受けるケースが多いようです。
長年一緒に生活してきた配偶者への配慮、老後の生活保障、財産維持形成に対する配偶者の貢献などを考慮し、配偶者の相続税は軽減されます。これを「配偶者に対する相続税額の軽減」※と言います。
相続税をトータルに考えると、配偶者が法定相続分未満を相続した場合には、1次相続で支払う相続税は高くなります。しかし、2次相続(将来、配偶者が亡くなったときの相続)まで考えると、遺産総額が1億6000万円までの人を除き、1次相続のときに、配偶者が法定相続分未満を相続したほうが、1次相続税と2次相続税の合計が得な場合があります。
では、実際にこの制度を利用している配偶者はどのくらいいるのでしょうか。弊社がお手伝いした相続のケースをみると、配偶者が遺産総額の40~69%以上を相続したケースが34%、70~100%を相続したケースが19%で合計53%となります。
ですから、たしかに配偶者が2分の1未満を相続するほうが、2次相続で得な場合があるのですが、現実には約半分の人が、相続財産の2分の1以上を相続しているのです。

※配偶者の相続分が1億6000万円以下、もしくは法定相続分以下であるならば、納付すべき税額は算出されません。ただし、法定相続分以上を相続すると、超えた部分に相続税がかかります。

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Q08. 配偶者と子供はそれぞれどのような財産を相続したらよいのでしょうか?
A08. 配偶者の税額軽減を有効に利用するとともに、2次相続のことも考えて遺産分割を行ないます。

配偶者はどのような財産を相続したらよいのかという質問を受けます。この場合、配偶者の税額軽減と2次相続のことを考慮することがポイントになります。
今回の相続(1次相続)で相続税を最も軽減するためには、相続税の申告期限までに配偶者が相続する遺産を確定させ、その遺産額が法定相続分または1億6000万円のいずれか多い金額であれば、配偶者の税額軽減を最大に受けることができます。
しかし、いつか2次相続が発生します。従って、その時のことを考えた遺産分割の方針を立てるとよいでしょう。
その基本は、遺産のなかの将来値上がりしそうな財産は、子供たちが相続します。値上がりしないか消費していく財産については配偶者が相続するように遺産分割を行ないます。配偶者が相続した遺産が、2次相続発生時までに大きく値上がりしてしまったら、2次相続の時の相続税負担はたいへん重いものになってしまうからです。
以下に値上がりしそうな財産。
1.現在「調整区域」の指定が行なわれているが、近い将来「市街化区域」へ編入される見込みの土地
2.道路拡幅工事が近い将来行なわれると現在の裏道に面している土地が広い表通りに面することになる土地
3.電車や地下鉄の新駅が近くにできて利便性がよくなると予想される土地
4.調整農地で市街化農地へ編入されることが予想される土地   等
値上がりしない財産または消費していく財産。
建物や現金預貯金

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Q09. 相続財産の中に納税に当てる現金はあるが、物納を優先したい。どうすればよいですか?
A09. 物納したい土地がある場合は、その土地は子供が相続します(現金の相続は相続しない)。物納したくなければ相続税相当分の現金も合わせて相続します。

物納したい土地があるけれども現金もあるという場合には、税務署からは、現金を先に納めなさい」と言われます。そこで父親が亡くなった1次相続の場合、現実には母親がお金を取り、子供たちはお金がなくて物納すると税務署の申請は通りやすくなります。
ですから税理士と相談のうえ、ざっくりとした相続税の金額を最初に計算してもらったうえで、遺産分割をするとよいでしょう。
また土地がいくつかある場合には、物納したい土地は子供たちが相続し、物納したくない土地は配偶者に分けたほうがよいでしょう。それは、相続税は子供たちが納めるので、物納申請のときに物納したくない土地を取られないですむからです。
たとえば、物納したいと申し出た土地に対して、万が一、税務署が「その土地はあまりいい土地ではない。もっといい土地があるのではないか」と言ってきても、「いい土地は母親のもので、納めるのは子供だから」と言うこともできます。

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Q10. 同居者のほうが遺産を多くとるのはどうしてでしょうか?
A10. 同居者のほうがたくさんの遺産をもらうのは、同居することによる精神的苦痛が大きいことと介護などが必要になった場合に経済的な負担がかかることの2つの理由からです。

たとえば、ある家庭で同居していた母親が痴呆症にかかってしまったというケースがあります。この家庭では何もわからなくなってしまった母親に必ず誰かがついて介護しなくてはならない、母親の下の世話をしなくてはならないなど、想像を絶するような苦労があったようです。
ですが、その家族に対し、同居していない兄弟たちの反応は2通りありました。
その1つはもちろん、「痴呆の母親の面倒をみるなんて本当に大変だろう。ありがたいことだ」という反応です。そして、もう1つが、「大変なのはわかるけど、家族の母親に対する態度は許せない」という反応です。
しかし、親の面倒をみていない人が、実際に同居して苦労しながら毎日世話をしていた人を非難できるでしょうか。
同居している人に、周囲からとやかくいう「評論家」は不要なのです。同居している兄弟のやり方に不満があるならば、自分がその人にかわって同居すればいいのです。自分が実際にやりもしない介護方法を押しつけて、同居している人を非難するのは大きな間違いでしょう。
大変な思いをして親の面倒をみてくれた同居者に対する感謝の気持ちをこめ、同居者の遺産の取り分が多くなるよう、非同居者が配慮してあげるぐらいの心がけが当然です。間違っても同居していた兄弟姉妹に対し、「同居していた間、精神的には苦痛だったかもしれないけれど経済的には楽をしていたはず」、などと考えてはいけません。 生活が困難なために親と同居しなくてはならない家庭などほとんどありませんし、同居している立場を自分に置き換えてみれば、少々生活を節約することと毎日親の世話をすることのどちらが大変かをよく理解できると思います。
自分の親に対する姿勢は自分の子がよくみているものです。そのことを忘れずに、自分のかわりに親の世話をして、自分の分まで親孝行してくれた兄弟姉妹に対する感謝の気持ちを態度にあらわしていきましょう。

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相続税・納税のコツは

Q01. 土地の売却と物納のどちらが得?
A01. 売却する場合にかかる費用(測量費、仲介手数料、税金)と物納する場合にかかる費用(測量費)とを慎重に比べて、決定しましょう。売値によって仲介手数料と税金をカバーできれば、売ったほうが得です。

相続時に処分しようと思っている土地があったとします。この場合、その土地を売って相続税を支払うのと、その土地で物納してしまうのとではどちらがよいのでしょうか。
双方の場合でかかる費用を比べてみましょう。売却する場合にかかる費用は、測量費、仲介手数料、税金です。一方、物納する場合は測量費がかかります。ですから売値によって仲介手数料と税金をカバーできるのであれば売ったほうが得で、そうでない場合は物納のほうがいいでしょう。
税理士や不動産関係者とよく打ち合わせをし、損得の分岐点を判定すべきでしょう。

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Q02. 売却する予定の土地があり延納申請する必要はありますか?
A02. たとえ売却してその代金で納付することを決めてあっても、とりあえずは延納申請をし、その上で不動産業者のほうで売却交渉を進めてもらう方がよいでしょう。

仮に売却の方が早く売れるから得だといって、相続財産を売って現金納付するとご自身が決断し、不動産業者のほうで売るつもりで既に動いている場合であっても、念のため延納申請はしておいた方が得です。
なぜかといえば、売却しようと不動産業者が頑張って営業しても、相手があることなので必ずしも売却できるとは限りません。
ところが延納というのは納期限までに申請しておかないと、後になって売却できなかったからといって延納することはできないからです。
売却を希望した場合で申告期限後に売却代金が入るケースはそこで延納した残債を一括納付し、仮に売却ができなかったら取り消さないというようにしましょう。

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Q03. 物納のコツは?
A03. 物納できる財産とできない財産があること、物納を上手にすすめるためのコツを押さえて、有利に物納を行うようにしましょう。

物納できない例として不動産が共有名義になっている場合があります。
甲、乙、丙の3人が1つの土地を共有にして相続しました。甲だけは、この土地以外に金融資産も相続しましたが、残りの2人は土地だけです。このケースで物納しようとしても、甲は土地のほかに金融資産を相続しているので、物納することは認められません。
一方、乙と丙は、納付できる金銭がないにもかかわず、物納することができなくなってしまいます。したがって、共有物を納付する場合、共有者全員が物納申請しなければ認められないのです。

そのほか見落としてはならないのが、小規模宅地等の評価減との関係です。相続税には小規模宅地等の評価減の特例といって、居住用の土地や事業用の土地および貸付用の土地の評価額を大きく減額できる制度があります。しかし、物納をする場合、収納価額は課税価格計算の基礎となったその財産の価額になりますから、小規模宅地等の評価減を受けた土地を物納すると、評価減後の価額が収納価額となってしまいます。
したがって物納するのであれば、評価減前の高い価額で引き取ってもらったほうがトクです。もし、単価の高い土地を物納する場合には、その土地については小規模宅地等の評価減を受けず、その他の土地で評価減を受けるようにしたほうがよいでしょう。
ただし、申請後に物納財産の入れ替えを要求されることもありますから、そのときのことも十分に考えておく必要があります。

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Q04. 延納とローン(金融機関からの借入)の違いは?
A04. 延納は利息もかかるし原則として担保も提供しなければならないので、実質的には延納もローンも同じようなものです。結局は、その金利や担保などの諸条件が異なります。
金融機関がお金を貸して顧客がそのお金で相続税を納付してしまうことはよくあります。
ただし、ここで気をつけなくてはならないのは、返済期間の問題が出てくるので返済にかかる年数も考慮した上で、ローンの明細書と延納の明細書をよく検討することです。毎月(延納は年払)の返済額はいくらか完済はいつになるかなど、どちらが有利かを選択することが重要となります。
なお、延納の明細書の作成は税理士が行ってくれます。

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Q05. 自社株を納税に利用するには?
A05. 自社株の物納と金庫株を利用しましょう。

中堅中小企業のオーナー社長は大量の自社株を保有しています。自社株は高価ですが、取引相場がありません。第三者に販売しにくいというデメリットがあります。

自社株での物納は可能ですが条件があります。相続税の納税義務者が、取引相場のない株式を物納申請することができるのは、その納税義務者が、延納によっても金銭納付が困難でかつ、不動産や国債等の資産を有していない、物納した後に自社株を最終的に買い取ってくれるところがあるときに限られます。

自社株はその本体会社も買受けることができます。これは金庫株(株式会社が発行済みの自社株を取得して会社自身が保有している状態の株式)と言われ、配当可能限度額の範囲で取得でき、売却した側は通常だと配当所得になりますが、相続税申告期限後3年以内は譲渡所得とみなされ、約20%の税負担で済みます。

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相続税・税務調査のコツは

Q01. 隠している財産のことまで、すべて話すべきでしょうか?
A01. 税理士はお客さまを税務署から守るのが仕事なので、相続財産に関することはすべて話しをすべきです。適格なアドバイスをしてくれるでしょう。

相続のお手伝いをしていると時折こんな質問を受けます。「郵便貯金を隠しもっている(あるいは割引債(割引金融債)や遠隔地に預金口座をもっている)が、こういうことを税理士に言ってしまうと、税務署に伝わってしまうでしょうか」ということです。
結論からいうと、税理士は、お客さまを税務署から守る立場にありますから、正直に言ったからといって、そのまま税務署に筒抜けにはなりません。
しかし、税理士が脱税の手助けをすることはありません。ですが、「これはやめておいたほうがよいでしょう」「これは微妙だからこういう主張をしましょう」などとアドバイスをしてくれるでしょう。ですから基本的に税理士にはすべていったほうがよいでしょう。そうでないと税務調査が入った時に慌てることになります。

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Q02. 郵便局の貯金は申告しなくても分からない?
A02. 郵便局の貯金も申告をしないと、税務署から指摘されます。郵便局といえども貯金業務は他の金融機関と変わりはないので、当然資産を預けている可能性があるとみられる以上、すべて税務調査が行われると考えてください。

昔は郵便局には実際に税務調査が入らなかったようですが、今はすべて郵便局(貯金事務センター)に照会がいきます。この税務署からの照会は、本人、妻、子供、孫など家族すべての名義で行われ、郵便局はこれに答えなければなりません。そのため郵便局の貯金は把握できないというようなことはありません。簡易保険も同様です。
郵便局の貯金は税務署に調査されないという世間の噂を信じ、郵便局関係の財産はすべて申告しなかったものの、税務署から指摘された例が多く見受けられます。世間の噂に惑わされないようにしましょう。

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Q03. 自分が住んでいないところにある預金(遠隔地預金)は税務調査でわかる?
A03. たとえ遠隔地にある金融機関であろうと、預金をしている可能性がみられればすべて税務調査を行なうので、わかってしまうと考えたほうがいいでしょう。

どうして遠隔地にある預金がわかるかというと、銀行預金の調査は、相続税の申告書に記載されている銀行だけに行われるわけではなく、被相続人の住所地の近くにある銀行や勤務先の近隣の銀行、勤務先の取引銀行に書面での照会を行なうこともあります。これらの照会や調査は、被相続人名義のものばかりではなく、相続人や同居の親族の名義のものにも行われます。
また、臨宅調査を行なったときにその家の電話帳を見て金融機関の電話番号を控えているわけです。
さらには香典帳をチェックします。これには香典をくださった方の住所・氏名・香典の金額が記録されています。取引がある支店長は香典を持って来ることが多いものです。預金額が小さければ香典を持って来ませんが、預金額が大きくなるとちゃんと香典を持って来ます。しかも香典の額が預金額の大きさに大体比例しています。そのため遠隔地にあるといっても取引のある金融機関名は把握されてしまいます。
日常では、取引のある金融機関はマッチやカレンダーを持参しますから、その家に置いてあるものから取引がわかります。また、配当や利息からも元本がわかります。ですから、元本のある銀行は重点的に調査されるのです。

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Q04. 割引債は税務調査で把握できませんか?
A04. 無記名だから名義がわからないだろうと考えて申告をしないでいる人が多いようですが、結果的にはやはり税務調査でわかる場合が多いようです。

割引債というのは、額面から利子相当分を割り引いた形で発行し、償還時に額面金額で元本が返済される債券で、償還差益(額面金額と発行価額の差)が実質上の利子にあたります。
割引債は、債券発行金融機関へ行って代金を支払って買います。保護預かりとして預けるときには貸金庫で名前を言わなければなりませんが、現物保有していれば無記名となります。そのため、無記名だからわからないだろうと考えて申告しない場合が多いようです。いわゆるブラックマネーにはよく使われるという噂もあります。
被相続人が所有していた現物の無記名債券を、相続開始直後に他の銘柄の割引債に乗り換え、借名の貸金庫に隠匿し申告から除外していた相続人の事例があります。
このケースでは、税務署では被相続人の生前の収入状況や署内資料から申告財産が過少と認められたので調査され、割引債2億4,900万円を含む3億3,400万円の申告漏れが発覚。重加算税を含め相続税1億2,000万円を追徴されました。

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Q05. 申告漏れ又は仮装・隠蔽のペナルティは?
A05. 申告漏れ又は仮装・隠蔽のペナルティは、増額した本税に延滞税と加算税が加算され、さらに悪意があると認められると、配偶者の税額軽減が使えなくなりますから注意しましょう。

税務調査で発覚した場合には、下記のようなデメリットがあります。
【単純な計上漏れの場合】
1.延滞税
納期限の翌日から修正申告の日まで 年2.9%(平成26年現在)
(単純な計上漏れの場合の計算期間は、最長1年間)
2.過少申告加算税
調査で指摘を受けて修正申告をした場合
相続税の増額分(増差本税)の10%

【仮装・隠蔽の場合】
3.配偶者の税額軽減が使えない
仮装隠蔽の場合は、配偶者の税額軽減が使えなくなります。たとえば、課税価格が2億円の場合、半分は配偶者が相続し、半分の1億円分については税金が課税されないという配偶者控除がありますが、これが使えなくなってしまいます。
4.重加算税がかかる
上記1の他にさらに、上記2にかえて重加算税(増差本税の35%または40%相当額)がかかりますので、大きな負担になります。
5.偽りその他不正の行為により(通常査察による立件)相続税を免れた者は5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金。

たとえば、1億円の預貯金を当初から申告した場合の税負担は2500万円となり、申告せずに調査でわかった場合は、配偶者税額軽減が使えず、重加算税、延滞納税がかかるので、約7000万円となります。その差は約4500万円です。※遺産規模が最高税率(50%)の相続人の場合

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贈与のコツは

Q01. 建物をうまく贈与するにはどうしたらよいでしょうか?
A01. 親が所有している土地の上にアパートを建てて、それを子供に贈与すれば、そのアパートからの収入も子供のものになり(所得の分散により所得税節税)、さらに税金対策にもなります。
使用貸借通達では、使用貸借にかかる土地上の建物が自用であるか貸家であるかにかかわらず、相続財産としての土地(又は借地権)の評価額は自用のものとして考える旨を定めています。したがって土地所有者が被相続人でその上の家屋所有者がその子供である場合、原則としては自用地評価額となります。
ただし、相続開始前に貸家の贈与があり、かつ、借家人が家屋の贈与前と変動していない場合に限り、相続税の課税価額の計算上、その土地を貸家建付地等として取り扱うことができます。
例えば、被相続人Aが所有する土地の上に貸家を建て、その貸家をAの亡くなる前にAの子供Bに贈与し、Cがその借家人として家屋の贈与前から引き続いて入居しているケースを考えてみましょう。
この土地の自用地評価額が1億2,000万円、借地権割合が60%、借家権割合が30%の場合、土地上の建物が自用であるか貸家であるかにかかわらず、相続財産としての土地の評価額は自用地評価額の1億2,000万円となるはずです。
ところが、このケースではAの亡くなる前にBに貸家の贈与をしており、借家人Cも家屋の贈与前と変わっていません。ですから、この場合の正しい評価額は貸家建付地評価額となり、1億2,000万円×(1-60%×30%)=9,840万円となります。

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Q02. 借金付きで財産を贈与したら節税になるのですか?
A02. 負担付贈与が相続税対策に使えたのは昔の話です。

負担付贈与とは、財産とともに債務(借金)も引き継ぐ贈与のことです。この負担付贈与は節税対策に有効であると言われてきましたが、今では使えなくなっているので注意しましょう。 そもそも、贈与税は、その財産の評価額から借金分を引いた額に対して贈与税がかかります。つまり、1億円の評価額の財産に1億円の借金を付けて贈与すると、課税価格は0円(1億円-1億円)になり贈与税はかからない時代がありました。ですから、財産の評価額が取引価格(市場価格)よりも低い財産の場合は、負担付贈与すると節税効果がでてくるというのが、負担付贈与による節税方法でした。たとえば、取引相場のあるゴルフ会員権は取引価格の70%で評価するので、取引価格が1,000万円の会員権の評価額は700万円になります。借金700万円とともに負担付贈与をした場合は、課税価格は0円(700万円-700万円)、贈与税も0円になるとされていました。 しかし、今では、この方法は規制され1,000万円と700万円の差額の300万円は贈与税の対象になっています。

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相続税・節税対策のコツは

Q01. 生命保険金・死亡退職金のメリットは?
A01. 生命保険金・死亡退職金のメリットには次のものがあります。
(1)非課税金額
相続人が受け取った保険金・死亡退職金については、それぞれ「500万円×法定相続人の数」までは非課税となっています。たとえば、相続人が4人いる場合には、「500万円×4=2000万円」までは非課税となります。

(2)相続税の納税資金・遺産分割対策に使える
納税資金に使え、また、遺族にまとまった現金を残すことができるので遺産分割が容易になり、相続争いも防げると考えられます。

(3)自社株の評価の引下げ
法人の死亡退職金の支払いは、自社株の評価の引き下げになる場合もあります。

生命保険の中でも「終身保険」は相続対策になります。終身保険とは保証期間が決まっていなくていつ死亡しても保険金が払われる保険ですが、保険料が高いのが難点です。しかし、保険料を合計2,000万円払い、亡くなったときに1,950万円の保険金しかもらえなかったとしても、非課税金額があるので結果的に得することもあります。

不動産賃貸業を営まれているご家庭では、小規模企業共済に加入することにより、死亡退職金が受け取れます。

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Q02. その他節税策は?
A02. 養子縁組、生前に測量、自宅を改築、墓地・墓石などの非課税財産の生前取得することです。相続開始が間近であれば、相続直前の相続税対策があります。

(1)養子縁組をする
養子縁組は、法定相続人の増加で非課税枠(基礎控除額、生命保険金・退職手当金等)が増加し、相続税額の減少といったメリットがあります。

(2)生前に物納(あるいは売却)予定地の測量をする
物納用あるいは売却目的の土地については、生前に測量しておくと測量費用として現預金である相続財産を減らし、相続税の節税ができます。相続後の測量は相続人の負担になり、相続税の計算上、債務控除の対象になりません。
相続した土地を売却する場合、あるいは物納する場合には、土地の面積がはっきりしていないといけません。そのため隣接する土地との境界線を確定させた後、測量して土地の面積を明確にする必要があります。ですが測量すると費用が発生します。下限額は100万円程度ですが、広大な土地を所有している場合、1000万円程度の費用がかかることもあります。相続が発生してから測量を行なうと相続人個人が測量費用を捻出しなければなりません。そこで、相続前に現金1000万円を使って測量を行なえば、将来的にかかる費用を事前に支払ったというだけで、相続財産を1000万円減らすことができ、相続税の節税につながります。
注意:売却する予定のない土地を測量しても無意味です。注意してください。

(3)自宅を改築する
改築にかかった費用はそのまま建物の評価となりません。現金が減少し、建物の評価が上がります。結果的に相続財産が減少します。相続後に、相続人が改築するよりも得です。

(4)墓地・墓石などの非課税財産の生前取得
現金(課税財産)からお墓(非課税財産)にすることで節税になります。

(5)相続直前の相続税対策 安心プランニング

詳細はこちらをご覧下さい

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Q03. 同族会社への貸付金が問題になるとは?
A03. 同族会社への貸付金は被相続人の財産として課税されます。 しかし、同族会社は返済できない事があります。つまり、返済の見込みのない財産に課税されることになります。その対策として2つの方法があります(下記にまとめました。)。いずれの方法でも社長の貸付金はなくなり、相続財産ではなくなります。貸付金のままにしておかないことがポイントです。

1.増資に当てる方法です。 中堅中小の同族会社では社長からの借入金をよく見かけます。最近、この借入金を現物出資して資本に組入れ、会社の財務体質の改善を図る動きがあります。これをデッドエクイティスワップ(債務の株式化)といいます。借入金を資本金に振替えることにより財務の健全性を表す指標として用いられる自己資本比率をアップすることができます。

2.債務を放棄する方法です。 社長が貸付金を放棄すると、会社側から見て、会計上、借入金の免除で生じる利益・債務免除益が上がります。債務者の財産整理や欠損の補てんのために使われるのが一般的で、法人でも実質的に課税されません。

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相続・もめない対策のコツは

Q01. 相続開始前の人間関係で気をつけた方がよいことはありますか?
A01. 相続の分割には相続開始までの人間関係が大きく影響するというのが実感です。日頃から、兄弟などの人間関係がうまくいっていたり信頼関係があれば、相続の話合いのときも意思の疎通は生まれやすいものです。

「魅は与によって生じ、求によって滅す」という言葉があります。あの人は魅力があるというときは、与える(物だけではなく、気持ちも含めて)人であり、求めるばかりの人は魅力が減っていくものだということを表した言葉です。こうした心がけも大切なことです。

相続の話合いのときに、難しいものがあります。
よくあるケースには、農家の長男と他の人たちとの関係があります。農家を継いだ長男が、実際には遺産の土地で農家を営んでおり、他の兄弟たちは別に生活しています。現実には、その人間関係にあった背景が、この相続によって爆発するケースが多いようです。

良い関係が築けたある長男

ある長男の話ですが、長男が遺産の全部を相続し、家を守っていくことになりました。ちょうどその土地に収用の話が起こり、県が道路用地として買ってくれることになったのです。
そこで、長男は兄弟全員を集めてその話をしました。
「先祖の土地を預からせてもらっているので、その土地がお金になりました。ついては少ないけど・・・」と言って、全員に100万円ずつ渡しました。

他の兄弟たちは、長男は墓守や同居の母親の面倒、それに近所づきあいも大変なことを理解していました。 しかも、財産は長男にまかせていたので、もとから何も文句をいうつもりはなかったのです。 しかし、この件によってますます「あの兄貴に任せておけば安心」という感じになったのです。

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Q02. 死亡保険金ではんこ代を用意するとはどういうことですか。
A02. 代償分割を行なう際の代償交付金(はんこ代)の財源として、生命保険を活用する方法があります。トラブルを防止するためにも、早めに手当てしておくとよいでしょう。

遺産を分割する際、原則としては法定相続人が全員揃って協議を行ない、全員の了解を得たうえで遺産分割協議書を作成します。ただし、遺産の相続が本家中心で行なわれる場合には相続人が全員参加する形式での遺産分割協議は行なわれないこともあります。

その場合、遺産の分割協議を完成させるためには、遺産分割の内容を了解したしるしとして、非同居の法定相続人に遺産分割協議書に実印を押してもらわなくてはなりません。

たとえば、父親がお店を経営していて、財産は店舗兼自宅の敷地と建物だけです。長男はお店を手伝っていて、ゆくゆくはお店を継ぐ予定です。次男はサラリーマンで、父親とは別に暮らしています。

父親が亡くなり相続が発生した場合、店舗兼自宅を長男と次男が共有で相続すると、長男は事業が大変やりにくくなります。事業用の財産は、事業を引き継ぐ長男がすべて相続するのがよいのですが、それでは次男の相続分が極端に減ってしまいます。
このような場合には代償分割という方法が有効で、長男は店舗兼自宅を一人で相続し、その代わり次男に対して、長男の財産から代償交付金、すなわち、「はんこ代」が支払われます。実際に支払われているはんこ代の金額にはかなり幅があり、下は数十万から上は数億もしくは遺留分までと様々です。問題は、このはんこ代をどう工面するかです。長男が手元に多額の現金をもっていれば話は簡単ですが、大金は突然用意できないのが普通です。そこで生命保険を活用します。

長男は契約者、父親を被保険者、長男を死亡保険金の受取人とした生命保険に加入します。
このような契約の生命保険に加入すると、父親に相続が起きた場合には、長男に保険金が支払われます。長男はここから次男へのはんこ代を捻出するのです。トラブル防止策として、代償分割の財源を生命保険で手当てしておくのは有効な手段です。
ただし、この保険金は長男の一時所得となり、所得税・住民税の対象になることを覚えておきましょう。はんこ代に当てることができるのは、保険金から所得税を差し引いた金額になります。

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Q03. 生命保険は分割対象の遺産にならないことがあると聞きましたが、どういうことですか?
A03. 受取人の指定がある死亡保険金は、受取人固有の財産となり、遺産分割協議の対象となりません。特定の相続人に財産を多く残したいときに有効な手段となります。

死亡保険金はみなし相続財産となり、本来は被相続人の相続財産に含まれないものなのですが、その経済的価値や財産の性格上、これらを被相続人の財産とみなして相続税の課税の対象としています。
しかし、受取人の指定がある死亡保険金は、本来被相続人の財産ではなく、受取人固有の財産となります。その財産の取得原因がたとえ被相続人の死亡によるものだとしても、遺産分割の対象とはなりません。

例えばこんな事例がありました。
父親は長男に多額の遺産を残したいと考えていました。そのとき、「すべての遺産を長男1人に相続させる」という遺言を残したとしたらどうでしょうか。遺言がある場合には、法定相続分に優先して遺言により配分されることになりますが、それでも法定相続人には、それぞれ法定相続分の2分の1の遺留分が認められており、相続分がそれ以下になってしまうときには遺留分の減殺請求を行なうことができます。ですから、遺言を残すという方法は得策とは言えません。
そこで父親は、自らを被保険者として生命保険に加入し、長男を死亡保険金受取人としました。
死亡保険金は原則として受取人、すなわち長男に渡り、遺産分割協議の対象になりません。すなわち遺留分の計算の対象にならないので、結果として、長男に多額の遺産を渡すことができたのです。

しかし、こうした原則にあてはまらないケースもあるので、覚えておきましょう。それは、ほかの相続人の遺留分を少なくすることを大前提にして生命保険に加入した場合です。これは相手に損害を与えることを承知で行なったとみなされ、裁判で負けた事例があります。ですから遺留分を少なくする目的で生命保険に入ってはいけないのです。

また、死亡保険金の受取人は複数指定することもできます。たとえば、死亡保険金受取人を妻2分の1、長男2分の1とすると、そのように分配されます。相続財産が土地しかなく、相続税を生命保険で賄おうとする場合などに、有効な方法でしょう。
ただし、受取人の指定を「相続人」としている場合には、相続人の共有財産と考えられ、遺産分割協議の対象になります。

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Q04. 夫が痴呆症になり、意思決定能力がなくなってしまったら、どうしたらよいでしょうか?
A04. 通常の遺産分割は相続人同士の話し合いで行なわれるので、被相続人の意思決定能力がなくても、まったく問題ありません。今後は元気なうちに成年後見人制度を利用する人も増えるでしょう。

相続のお手伝いをしていると、「主人がボケてしまったが、相続のときに問題はおきないでしょうか」と、奥様から質問を受けることがよくあります。結論から言えば、遺産の分割にはまったく問題ありません。遺産の遺産分割協議は相続人の話し合いで行なえばよく、被相続人の意思決定能力は関係ないのです。

ただし、遺言書が残せないという問題は発生します。それをカバーするために、今後は成年後見制度を利用する人も増えるでしょう。急速な高齢化にともない、様々な支援を必要とする人が増え、それに対応する社会制度が整備されつつあります。福祉の分野では、介護保険がスタートし、一方、法律分野では権利擁護システムとして成年後見制度があります。これは、痴呆性の高齢者や障害者の方々が自立して生活できるように、財産管理や身上監護をとおして支援していく制度です。

現在、この寝たきりとか痴呆の人を支える制度としてあるのが、禁治産宣告制度、準禁治産宣告制度です。しかし、この制度は、使い勝手の悪い制度だと指摘されていました。それでも対象となる人が少ない時代、家庭に介護力がある時代には、この制度を利用しなくても、家庭が守ってくれました。

しかし、介護も契約が必要な時代になり、家庭の介護力にも期待できないので、本当に利用できる、後見法をつくらなければいけない状況になってきたのです。
そこで、介護を受ける契約が難しい場合、成年後見制度を利用して正しい介護が受けられるようになります。一人暮らしの高齢者など、何か契約を結ぶ場合や困った時に利用できます。能力が衰える前に信頼できる誰かに、自分が能力を衰えた後、医療、生活、財産管理などを、あらかじめ頼んでおくことができます。

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Q05. 母親に先立たれた場合の注意点は何でしょうか?
A05. 母親が先に亡くなり、あとから父親が亡くなった場合、残された子供たちだけで本格的な相続をはじめて経験することになるので、トラブルが発生しやすいものです。その点を十分注意しましょう。

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Q06. 生命保険が遺言の代わりになるとはどういうことですか?
A06. 生命保険を上手に活用することで、被相続人の遺志を相続人に伝えることができます。これによって遺産分割をスムーズに行なうこともできます。

本来、遺言書は遺産分割協議のときに、相続人同士がもめないために書くものです。しかし、相続財産がそれほどない人の場合、「遺言書を書くなど大げさだ」と思っている人が多いのものです。
しかし、相続は「争族」と言い表わせるくらい、親族間でのトラブルが多いものですから、スムーズな遺産分割ができるような対策をしておくことが重要です。

こんなケースがありました。長男が両親と同居し、長女は他家に嫁いでいるとします。ですが、父親が亡くなった場合の相続財産は居住用の土地・建物しかなく、長男がそれを相続したら、長女が相続する財産はまったくありません。これではもしかしたら長女に不満が出るかもしれません。日頃仲のよい兄弟であっても、それぞれが独立した経済生活を営んでいますから、各人がある程度自己主張をするのはいたしかたないことかもしれませんが、その際に言わなくてもいいこともつい口に出してしまい、気まずい雰囲気になってしまうことも多いのです。そして、争いが発展すると、「家を売ってお金に換えて、それを2人で分ける」ということにもなりかねないのです。すなわち兄弟は複数いるのに主な財産は自宅だけとなると、もめるケースが多いのです。

そうしたトラブルを未然に防ぐために、父親は長女を受取人とした生命保険に加入しました。万一のときに死亡保険金が長女に支払われると、長男は自宅を相続し、長女は死亡保険金として現金を受け取ることになります。
父親は生前、このことをいっさい秘密にしていました。父親の死後、長女は思わぬ生命保険金を受取りました。父親が自分のことを気づかってくれていたことを知り、とても感激したそうです。
もちろんこの兄弟間には争いはなく、長男が自宅を相続することで、分割協議はスムーズに進みました。生命保険が、父親が長女に当てた無言のメッセージとなったのです。
このとき生命保険営業担当者は、父親が保険に入った時のいきさつなどを長女に伝えたそうです。「心優しい娘にわずかだけど何か残してやりたいと、お父様はおっしゃっていましたよ」と伝えると、長女は感激のあまり涙を流したそうです。

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相続税・財源対策のコツは

Q01. 納税財源として生命保険を検討する場合の注意点とは?
A01. 生命保険は、死亡にともなって現金で保険金受取人に支払われます。相続税の納税資金として効果的です。しかし、納税の財源にはそのほかの方法もあること忘れないようにしましょう。

万一が起きたらすぐに支払われる保険金は、相続発生後10か月後に納付しなければならない相続税の納税資金には最適のものと言えるでしょう。ですが相続税の納付方法には、生命保険金のほかにも方法があることを忘れないでください。
すなわち現金預貯金で収める方法、土地を処分する(売却もしくは物納)方法、退職金で収める方法です。
相続対策の財源には以上の4つがあることをしたうえで、生命保険をご検討ください。
生命保険を必要としている人とは、現金預貯金で相続税を賄えない人、所有している土地を処分したくない人、遺産分割をスムーズに終わらせたい人です。こうした人は、生命保険に頼らざるをえないのです。

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Q02. 納税を意識した遺言とは何でしょうか?
A02. 遺言を残すときには、財産の分割を考えるだけではなく、分割後の相続税納付のことも合わせて考えるようにしましょう!
土地・建物を相続させる人には、相続税分の現金や物納用の土地、生命保険も合わせて相続することが必要です。それには事前に土地の評価を含めて相続税額の計算をしておくことでしょう。おおざっぱな計算をしておいて納税額がいくらくらいかをしっておけば、対策を立てることができます。もしすでに遺言を書いている人がいたら、相続税の観点から再度見直してみてください。遺言は書き直すものなのです。

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Q03. 物納や売却の可能性がある空地を有効利用するときの注意点は?
A03. 将来、物納や売却のための土地の有効利用となると、駐車場や農地のように更地にしておくことが大切です。その上にアパートなど建物を建てないことが必要です。

有効利用として空き地にマンション・アパートなど収益物件を建てる人が多くいます。しかし、全部の土地に建物を建ててしまうと物納ができなくなるという恐れが出てきます。納税資金を捻出するためにいざ売ろうと思っても賃借人がいれば売ることもできないし、出て行ってもらうのには多額のお金がかかります。つまり相続財産の中で、売却したり物納したりするような処分が必要な土地まで全部有効利用しようと考えてはいけません。

物納といっても簡単に認められるわけではなく、1.金銭で納付することが困難な事由があり、2.相続税の納期限までに物納申請書を提出しなければなりません。つまり、納付すべき相続税額を延納によっても金銭で納付することが困難とする事由が必要で、近い将来の収入なども考慮されます。なお、物納は、延納によっても金銭で納付することが困難な部分の金額に限られます。

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  • ※日本最大級とは創業以来の申告・有料コンサルティング合計件数のことを指します。

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