相続でお困りの方 無料相談のお申込み

資料請求

CLICK

無料資料請求
はこちら!

相続の知識

相続放棄の手続きの流れや注意点!知っておくべきことを解説

故人の残した借金などの遺産を放棄したい場合、手続きはどのように行えばいいのでしょう。相続放棄をすることでデメリットはあるのか、弁護士や司法書士などの専門家に頼んだほうがいいのかなど、わからないことは多いはずです。相続放棄は家庭裁判所に必要書類を提出し、多少書類のやり取りをすることで行えます。手続きはそれほど難しくないので、自分でも十分申請できます。ただし、注意しておかないとトラブルにつながるような点も。ここでは、自分で相続放棄を自分で行う場合の手続きの流れや注意点、必要書類など、遺産を放棄する場合に知っておくべきことを解説します。

相続放棄の手続きをするべきなのはどんなとき?

相続放棄とは、故人(被相続人)が残した一切の財産の相続を拒否すること。つまり、現金や不動産といったプラスの財産も、借金などといったマイナスの財産も、すべて受け取らないということです。
相続放棄をするメリットとしては、マイナスの財産の相続によって相続人が不利益を被ることを防げる、遺産分割などによる相続人同士のトラブルを避けられる、などの点が挙げられます。
そのため、次のようなケースでは相続放棄も有力な選択肢となるでしょう。ただし、相続放棄の手続きをすると撤回はできないので、本当に放棄するべきなのか慎重に検討する必要があります。

故人の借金を抱えたくないとき

借金のようなマイナスの財産であっても相続財産の一部とみなされます。プラスの財産より、マイナスの財産が明らかに多い場合は相続の放棄を検討しましょう。

たとえば……

  • 故人に多額の借金・債務があった
  • 故人が誰かの連帯保証人になっていた

など。

遺産相続によるトラブルを避けたいとき

遺産を受け取ることになれば、相続人同士での話し合いや書類のやり取りなど手間がかかります。故人やほかの相続人との関係によっては相続放棄を検討しましょう。

たとえば……

  • 遺産が少なく、分け合うことが難しい
  • 事業承継など、特定の相続人に遺産を与えたい

など。

相続放棄までの手続きと必要書類

さまざまな理由から使われる相続放棄ですが、具体的にどのような手続きが必要になるのでしょうか。先に述べたとおり相続放棄は慎重に検討すべきですが、一方で手続きには期間の制限(被相続人が亡くなった日、または相続の開始を知った日から3カ月)があります。時間的な余裕は少ないので、放棄までの流れを正しく理解しておくことが重要です。
ここでは、自分で相続放棄する際の手続きの流れと必要書類を解説します。

相続放棄の手続きにかかる費用を用意する

自分で相続放棄の手続をする場合にかかる費用

  • 収入印紙代800円
  • 郵便切手代
  • 戸籍謄本などを取得するための代金

こうして見ると、自分で手続きを行えば、費用はかなり抑えられるように思えます。しかし実際には、手続きを行うために仕事を休まなければならなくなったり、書類収集のために交通費がかかったりと、そのほかの負担がかかることも少なくありません。
その場合、専門家に依頼するというのも一つの選択肢です。相続を専門とする司法書士などであれば、必要な書類の収集を代理で行ってくれる場合もあります。司法書士に依頼する場合、費用は3〜5万円程度かかります。

相続放棄に必要な書類を用意する

相続放棄には条件によってさまざまな書類が必要になります。入手に時間のかかるものもあるので、相続を放棄することになったら、早めに集め始めましょう。
どんなケースでも必ず用意しなければならないのが「相続放棄申述書」です。これは家庭裁判所に置かれているほか、裁判所のホームページなどからダウンロードすることもできます。
また、亡くなった方と相続を放棄する人の関係がわかる「戸籍謄本」なども必要ですが、被相続人と相続を放棄する人の続柄によって具体的に必要な書類は異なります。詳しくは下の一覧からご確認ください。

被相続人の配偶者の場合

  • 被相続人の住民票除票(または戸籍附票)
  • 相続放棄する人の戸籍謄本
  • 被相続人の死亡記載がある戸籍謄本

被相続人の子・孫・ひ孫などの場合

  • 被相続人の住民票除票(または戸籍附票)
  • 相続放棄する人の戸籍謄本
  • 被相続人の死亡記載がある戸籍謄本
  • 孫・ひ孫などが相続する場合は、被代襲者(本来の相続人)の死亡記載がある戸籍謄本

被相続人の父母・祖父母の場合

  • 被相続人の住民票除票(または戸籍附票)
  • 相続放棄する人の戸籍謄本
  • 被相続人の出生から死亡までの記載がある戸籍謄本
  • 被相続人の子(およびその代襲者)で死亡している人がいる場合、その子(およびその代襲者)の出生時から死亡時までの全ての戸籍謄本
  • 被相続人の直系尊属に死亡している人(相続人より下の代の直系尊属に限る(例:相続人が祖母の場合、父母))がいる場合、その直系尊属の死亡の記載のある戸籍謄本

被相続人の兄弟・姉妹(甥・姪)の場合

  • 被相続人の住民票除票(または戸籍附票)
  • 相続放棄する人の戸籍謄本
  • 被相続人の出生から死亡までの記載がある戸籍謄本
  • 甥・姪が相続する場合は、被代襲者の死亡記載がある戸籍謄本
  • 被相続人の子(およびその代襲者)で死亡している人がいる場合、その子(およびその代襲者)の出生時から死亡時までの全ての戸籍謄本
  • 被相続人の全ての直系尊属の死亡の記載のある戸籍謄本

なお、相続放棄をする人が未成年の場合、親権者や後見人といった法定代理人が手続きをする必要があります。一人で手続きを進めず、まずは保護者の方などに相談してください。

相続放棄申述書に必要事項を記入

必要書類がそろったら、相続放棄申請書に本籍・住所・氏名・相続放棄の理由などの必要事項を記入し捺印します。書き方を間違えたり、不備があったりすると相続放棄が受理されないので注意してください。

相続放棄申述書の書き方についてはこちらの記事もご覧ください。

家庭裁判所に書類を提出

申述書に必要事項を記入したら、戸籍謄本等の必要書類と一緒に家庭裁判所に提出します。
注意が必要なのは、家庭裁判所であればどこでもいいわけではないということです。申込書類を提出するのは、亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所と決まっています。

【参考】裁判所の管轄区域についてはこちら

手続きは郵送でも可能

申し出る先の家庭裁判所が遠方にあるなど、直接提出するのが難しい人もいるかと思います。その場合、相続放棄の手続きは郵送でも可能です。

なお、手続きで必要になる戸籍謄本も、本籍地の市区町村役場でしか受け取ることができません。多くの自治体が郵送での送付を行っていますが、申請する人の続柄によっては制限がかかる場合もあるので詳しくは自治体にご確認ください。

家庭裁判所から送付された「照会書」に回答し返送

家庭裁判所に必要書類を提出すると、ケースにもよりますが「照会書」という書類が送付されてきます。これは家庭裁判所からの質問状です。この照会書に書かれた質問に回答し、返信してください。
照会書の回答ポイントについては、こちらの記事もご覧ください。

ただ、回答によっては相続放棄が却下される場合もあります。しかも、一度却下されてしまうと、ふたたび相続放棄を申し込むことはできませんので注意してください。

家庭裁判所から「相続放棄申述受理通知書」が届く

照会書への回答に問題がなければ、1週間~10日ほどで「相続放棄申述受理通知書」が届きます。
通知書が届いたということは、相続放棄が認められたということです。

相続放棄の手続きが可能な期間は3カ月

相続放棄ができる期間は、被相続人が亡くなってから(相続の開始を知ってから)3カ月です。期限内に申述書を家庭裁判所に提出しなければなりません。
十分な期間に思えるかもしれませんが、日常生活を送りながら手続きを進めようと思うと、決して余裕のある期間ではありません。
手続きに不備があったり、書類を集めるのに手間がかかったりということも考えられます。状況によっては、被相続人が亡くなってすぐに動き始めたのに、3カ月以内に相続放棄の手続きができないという可能性も。
3カ月以上かかりそうな場合は、延長の手続きをすることで、期間を延ばすことができます。

3カ月以上かかりそうな場合

3カ月以内に手続きが終わらないケースとして考えられるのが、財産調査が困難で相続放棄するかの判断に迷う、被相続人の本籍地が遠方で戸籍謄本などを集めるのに時間がかかっている、などです。
こういったやむをえない事情から、相続放棄の手続きに3カ月以上かかりそうな状況であれば、「相続放棄のための申述期間伸長の申請」を家庭裁判所に行うことで、手続きの期間を延長することができます。
この期間延長の手続きも、被相続人が亡くなってから(相続の開始を知ってから)3カ月以内に申し立てを行う必要があります。この手続きにもさまざまな必要書類がありますが、入手不可能な戸籍などがある場合は、申立後の追加提出も可能です。

必要書類は次のとおりです。申請を行う人の立場によって、必要な書類は異なります。

【共通】

  • 申立書
  • 被相続人の住民票除票
  • 伸長を求める相続人の戸籍謄本

【被相続人の配偶者の場合】

  • 被相続人の死亡記載がある戸籍謄本

【被相続人の子・孫・ひ孫などの場合】

  • 被相続人の死亡記載がある戸籍謄本
  • 孫・ひ孫などが相続する場合は、被代襲者(相続人本人)の死亡記載がある戸籍謄本

【被相続人の父母・祖父母の場合】

  • 被相続人の出生から死亡までの記載がある戸籍謄本

【被相続人の兄弟・姉妹(甥・姪)の場合】

  • 被相続人の出生から死亡までの記載がある戸籍謄本
  • 甥・姪が相続する場合は、被代襲者の死亡記載がある戸籍謄本

3カ月を過ぎてしまった場合

3カ月を過ぎてしまってからの相続放棄は原則としてできません。しかし、事情によっては放棄が認められる可能性もあります。
ただ、期間が過ぎてからの相続放棄申し立ては、非常に難易度の高い手続きとなります。基本的に弁護士に相談が必要です。

相続放棄の手続きの際の注意点

相続放棄や相続放棄の手続きをする際の注意点を解説します。相続放棄をしてから後悔しないように注意点にはよく目を通しておきましょう。

生前に相続放棄はできない

被相続人の生前に、前もって相続放棄することはできません。家庭裁判所が生前の相続放棄を受け付けていないためです。
たとえば、被相続人が亡くなる前に、相続人が「相続を放棄する」といった内容の念書や契約書などを作成していたとしても、法的効力はありません。被相続人が亡くなってから、あらためて相続放棄の手続きをする必要があります。

相続放棄前に遺産を処分すると相続放棄できない

相続放棄の申し立てを行う前に遺産を使ったり、不動産の名義変更をしたりすると、相続放棄ができなくなります。
相続が発生すると、相続人は「単純承認」「限定承認」「相続放棄」を選ぶことになります。単純承認とはプラスもマイナスも財産をすべて相続すること、限定承認はプラス財産を超えない範囲でマイナス財産を引き継ぐことです。
ごく一部でも遺産を使ったり、処分したりすると、単純承認したことになってしまいます。

相続放棄すると撤回はできない

一度、家庭裁判所によって相続放棄が認められると、基本的に撤回することはできません。借金が多いので放棄したがプラス財産のほうが多かった、手続きがめんどうで放棄したが気が変わった、などの理由では撤回できませんので注意してください。
家庭裁判所に放棄が認められる前であれば取り下げることは可能なので、もし気が変わったら早めに申し出ましょう。
また、脅されたりだまされたりといった理由で相続放棄せざるをえなかった場合や、未成年の人が法定代理人の同意なく放棄した場合などは、取り消しが認められることもあります。

相続放棄しても受け取れるものがある

相続放棄をすれば遺産は一切受け取れません。しかし、相続を放棄していても受け取れる可能性のあるお金があります。

  • 死亡保険金
  • 死亡退職金
  • 遺族年金

などです。

ただし、すべて無条件で受け取れるわけではありません。
死亡保険金や死亡退職金は、契約時に決めた、あるいは規定に示されている「受取人」が重要です。受取人が亡くなった方本人になっていると相続財産とみなされてしまいます。この場合、相続放棄すると受け取れない、もしくは受け取ると単純承認を認めたことになる恐れがあります。

また、死亡保険金や死亡退職金を受け取ると、たとえ相続放棄していても相続税がかかります。通常の相続であれば、相続人には非課税限度額が設定されていて相続税が減額されますが、相続放棄した人の場合、これは適用されません。

相続人全員が相続放棄した場合、財産は国のものになる

相続放棄をためらう人のなかには、自分が相続放棄した後の財産のゆくえを気にする方もいるかもしれません。
相続人がいない、もしくは相続放棄によって相続人が一人もいなくなった場合、家庭裁判所によって選任された相続財産管理人が財産の調査を行い、処分・精算していきます。故人の世話をしていたなど、縁のあった人が特別縁故者として分与を受ける場合も。
それでは、特別縁故者への分与や借金などの精算をしても残った、引き取り手のいない財産がどうなるかというと、じつは最終的に国に帰属することになります。

おわりに:相続放棄の手続きには期限があるので注意しましょう

相続することになる財産は、必ずしもプラスのものばかりではありません。場合によっては被相続人に莫大な借金がある場合もあるでしょう。そんな時に有力な選択肢となるのが、財産を一切しない相続放棄です。

ただし、財産放棄は相続開始から3カ月で手続きを行わなければならず、時間的な余裕はありません。また、そのほかにも手続きが行えなくなるケースもあります。
相続放棄の手続は本人でも十分行えると思いますが、確実に行いたい時や時間がない時は、司法書士など専門家に依頼することも検討してみてはいかがでしょうか。

このQ&Aはお役に立ちましたか?

この記事を監修した⼈

陽⽥ 賢⼀

陽⽥ 賢⼀税理士法人レガシィ 代表社員税理士 パートナー

企業税務に対する⾃⼰研鑽のため税理⼠資格の勉強を始めたところ、いつの間にか税理⼠として働きたい気持ちを抑えられなくなり38歳でこの業界に⾶び込みました。そして今、相続を究めることを⽬標に残りの⼈⽣を全うしようと考えております。先⼈の⽣き⽅や思いを承継するお⼿伝いを誠⼼誠意努めさせていただくために・・

武田 利之(税理士)

武田 利之税理士法人レガシィ 社員税理士

相続はご他界された方の人生の総決算であると同時にご遺族様の今後の人生の大きな転機となります。ご遺族様の幸せを心から考えてお手伝いをすることを心掛けております。

<総監修  天野 隆税理士法人レガシィ 代表

<総監修  天野 隆>税理士法人レガシィ 代表

無料でさらに相談してみる