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相続の知識

贈与税とは? その仕組みや課税対象、計算の仕方を解説

自分の保有している財産を無償で他の人にあげることを“贈与”といい、一定額以上の贈与を受けた人には贈与税が課されます。それを知らずに贈与を受けると、贈与税の申告漏れが起こるかもしれません。贈与税の仕組みや簡単な計算方法などを確認しておきましょう。

贈与に税金がかかるのはどんな場合?

人にモノをあげたり、人からモノをもらったりすることは珍しくありません。でも、人からモノをもらう、つまり贈与を受けた場合に贈与税という税金がかかることがあります。贈与税がかかるのは、どんな贈与の場合なのでしょうか。

個人から財産をもらったときにかかる

贈与税は、個人から財産をもらったときにかかります。したがって、会社などの法人から財産をもらっても贈与税はかかりません(ただし、所得税・住民税がかかります)。
贈与で多いのは、親族間で行われるものです。例えば、親から子への贈与などはよくありますが、親子間の贈与であっても、贈与税の対象となります。

お金以外のものも課税の対象

贈与税の対象となる財産は金銭だけでなく、預金、株などの金融商品や、土地・建物などの不動産、保険金、車、ゴルフ会員権など、多くのものが対象となります。

双方が合意しているのが贈与

贈与は、あげる人ともらう人の間で「あげます」「もらいます」という合意があることが必要です。口約束でもかまいませんが、贈与契約書を作成することも重要になります。

贈与が一定額を超えると贈与税がかかる

基本的に贈与は、贈与する人の意思で「いつでも」「誰にでも」「どんな財産でも」「いくらでも」することができますが、1年間(1月~12月)の間に、一定額以上の贈与を受けた人には、贈与税が課されます。したがって、贈与をするときは受け取る人の税負担が重くならないように注意することも大切になります。

贈与税がかかるもの・かからないもの

親子の間の贈与でも贈与税がかかるというと驚く人がいるかもしれませんが、贈与税の対象とならない財産もあります。

贈与税がかからないもの

次のようなものには、贈与税はかかりません。

  • 日常の生活費
  • 学校や塾などに支払う教育費
  • 結婚式の費用
  • 出産費用
  • お祝い金
  • お香典

家族はお互いに扶養する義務があるので、生活費や教育費などには贈与税はかかりません。また、お祝い金やお香典などをもらっても、それが常識の範囲内であれば課税されません。

贈与税がかかるもの

一方、贈与税がかかるものの例としては以下のようなものがあります。

  • 生活費や教育費とは別の一定額額以上の現金や預金
  • 株式などの有価証券
  • 土地・建物などの不動産

このような、生活費・教育費以外の財産については、親子間の贈与あるいは祖父母から孫への贈与であっても、贈与税の対象となります。

贈与とみなされるもの

次のようなものは、贈与のようには見えないかもしれませんが、「みなし贈与財産」として贈与税の対象となります。

  • 無利子あるいは低利子での金銭の借り入れ
  • 借金の肩代わり
  • 相場より極端に低い価格での財産の譲り受け

保険金に贈与税がかかることもある

保険会社から受け取る保険金が贈与税の対象となるケースもあります。

一般的に保険は、
A:契約者(保険料を払う人)
B:被保険者(保険の対象となる人)
C:受取人
の3つを決めて契約します。この3つが誰であるかによって、受け取った保険金等にかかる税金の種類が異なります。

例えば、
満期保険金で、A:夫 B:夫または妻 C:妻または子ども
個人年金保険で、A:夫 B:夫または妻 C:妻または子ども

というように、契約者と受取人が異なるケースでは、贈与税の課税対象となります。
それ以外の場合は所得税または相続税の対象となりますが、一般的に、所得税や相続税より贈与税のほうが税負担は重いので、保険の契約をするときは注意が必要です。

贈与税はどのように計算する?

贈与税計算の仕方はどのようになっているのでしょうか。

年間110万円を超えた部分が対象

贈与税の暦年課税には「基礎控除」という非課税枠があり、これを超えた部分に課税されます。基礎控除は1年間につき「110万円」です。したがって、1月から12月までの間に受けた贈与が110万円までであれば、贈与税はかかりません。

ただし、110万円は贈与を受ける人1人当たりの金額です。例えば、同じ年に祖父と祖母の2人から贈与を受けた場合は、それぞれの贈与額を合算して、110万円までが非課税ということになります。

贈与税額が多いほど税率が高くなる

1年間に受けた贈与が110万円を超えたら、超えた部分が課税対象となり、それに贈与税の税率を掛けたものが、納めるべき贈与税額となります。
贈与税の税率は、課税される価格が高いほど高くなり、課税価格が200万円以下の場合の10%から、3,000万円超の場合の55%まで、税率が8段階になっています。

ただし、20歳以上の人が直系尊属(父母、祖父母など)から受けた贈与は「特例贈与財産」とされ、最小税率の10%と最高税率の55%は変わらないものの、その間の税率が緩和されています。

贈与税額を計算するときは、次のような速算表が用いられます。

一般の贈与の場合

基礎控除(110万円)を超えた価格 税率 控除額
200万円以下 10% --
300万円以下 15% 10万円
400万円以下 20% 25万円
600万円以下 30% 65万円
1,000万円以下 40% 125万円
1500万円以下 45% 175万円
3000万円以下 50% 250万円
3000万円以下 55% 400万円

特例贈与財産の場合

基礎控除(110万円)を超えた価格 税率 控除額
200万円以下 10% --
400万円以下 15% 10万円
600万円以下 20% 30万円
1000万円以下 30% 90万円
1,500万円以下 40% 190万円
3000万円以下 45% 265万円
4500万円以下 50% 415万円
4500万円以下 55% 640万円

贈与税の計算は、次のようになります。

贈与税額=110万円を超えた年間贈与額×税率-控除額

例えば、30歳の人が祖母から1年間に500万円の贈与を受けた場合は特例贈与財産の贈与に該当し、
 課税対象となる贈与額:500万円-110万円=390万円
 贈与税額:390万円×15%-10万円=48万5000円
となります。

現預金以外の贈与の場合

贈与税がいくらか、あるいは贈与税がかかるかどうかは、贈与された財産の価額で判断します。
現金や預金であればすぐにわかりますが、それ以外の財産の場合はどのように計算するのでしょうか。
贈与された財産の評価額の計算方法は以下のようになっています。

  • 株式(証券取引所に上場しているもの): 「贈与された日の終値」「贈与された月の終値の平均」「前月の終値の平均」「前々月の終値の平均」のうち最も低い価額を選択できる

土地や家屋は、相続税と同じ算出方法で評価額を出して贈与税額を計算します。

  • 土地:路線価方式または倍率方式
  • 家屋:贈与された年の固定資産税評価額

贈与税と相続税の関係

贈与税に関するルールは、「相続税法」という法律で定められています。相続税と贈与税には密接な関係があるからです。

亡くなった人の遺産は法律で定められた相続人が引き継ぎます。遺産の総額が一定額を超えると、相続人には相続した遺産の額に応じた相続税が課せられます。
相続税にも非課税枠(基礎控除)がありますが、亡くなった人が保有していた経済的な価値のあるものすべてが課税対象となるため、場合によっては相続税の負担が重くなることがあります。
それが予測されるような場合、生前に贈与をして資産を減らしておくことが考えられます。生前贈与が相続税対策になるわけです。

相続は亡くなったとき1回だけのもので、遺産の分け方を遺言書で指定しておいても、相続人がそれに従うとは限りません。それに対して贈与は、自分の意思で、いつでも、いくらでも、何回でも行うことができます。相続と違って、贈与は自分の財産を自分でコントロールできるわけです。

ただ、それが行き過ぎると、贈与が相続税の課税逃れにつながります。そのため、贈与税の税率は他のさまざまな税金に比べて高くなっています。
また、亡くなる前3年以内に贈与された財産は、相続税の課税対象となります(法定相続人以外の人への贈与は除きます)。つまり、駆け込み贈与は、相続税対策にならないということです。

一方で、夫婦あるいは親子などの間の一定の贈与には、税負担を抑えるための特例も設けられています。

贈与税には特例がある

贈与税が軽減される特例には次のようなものがあります。

贈与税の配偶者控除

結婚20年以上の夫婦の間で、居住用不動産、あるいは居住用不動産を取得するための資金を贈与した場合、贈与税の基礎控除とは別に、課税価格から2,000万円(居住用不動産の価額を上限)を控除することができます。

住宅取得等資金の贈与の特例

20歳以上の人が、自分自身が住むための家屋(居住用家屋)を新築・取得したり、増改築したりするための費用を直系尊属から贈与された場合、最大1,500万円までが非課税になります(今のところ2021年末までの贈与が対象)。この非課税を受けるためには、他にも一定の要件があります。

教育資金の一括贈与の特例

30歳未満の人が直系尊属から一括で贈与を受け、学校の授業料や学習塾・習い事の費用などに充てる場合、1,500万円まで非課税になります(今のところ、2023年3月末までの贈与が対象)。贈与する人が、金融機関に教育資金専用の受贈者名義の口座を開設し、そこに贈与する資金を預け入れます。贈与を受けた人は、授業料などの領収書を提出して資金を引き出します。

結婚・子育て資金の一括贈与の特例

20歳以上50歳未満の人が直系尊属から一括で贈与を受け、結婚・子育ての費用に充てる場合、1,000万円まで非課税となります(今のところ、2023年3月末までの贈与が対象)。教育資金の一括贈与の特例と同様に、金融機関に開設した受贈者名義の口座に入金された贈与資金を、結婚・子育ての費用の領収書を提出して引き出します。

相続時精算課税制度

60歳以上の親または祖父母から20歳以上の推定相続人である子や孫への贈与が合計で2,500万円まで非課税になり、2,500万円を超えた部分は一律20%が課税される仕組みです。ただし、贈与した親や祖父母が亡くなったとき、その相続時精算課税適用財産を相続財産に加えて相続税額を計算します。先に納めた贈与税があれば、相続税額から控除できます。
父または母、祖父母など、相手ごとに相続時精算課税を適用できますが、いったんこの制度を選択すると、同じ人からの贈与はすべてこの制度が適用され、暦年課税での贈与税の申告はできなくなります。

贈与税の申告・納税の仕方は?

贈与税の申告方法と納税の仕方を確認しておきましょう。

申告期限は翌年2月1日~3月15日

贈与税の申告は、贈与を受けた翌年の2月1日~3月15日の間に、贈与を受けた人の住所地を管轄する税務署に「贈与税の申告書」を持っていくか、郵送で提出します。申告書は、国税庁のウェブサイトにある「確定申告書等作成コーナー」を利用し、必要事項を入力して作成することができ、税額も自動的に計算されます。

納める贈与税は納付期限内に原則として現金で一括して支払います。所定の納付書を使い、税務署のほか、金融機関やコンビニエンスストアなどでも納付することができます。クレジットカード納付やe-Taxによるネットでの納付も可能です(一部税務署への届け出が必要です)。

贈与税の特例を適用して税額がゼロになる場合でも、贈与税の申告書の提出は必要です。相続時精算課税制度を適用する場合は、最初に贈与税の申告書に「相続時精算課税選択届出書」を添付して申告し、以降は贈与を受けた年ごとに毎回、贈与税の申告書を提出しなければなりません。

申告漏れに注意

親や祖父母からの贈与なら贈与税はかからないと思っている人もいるかもしれません。特に贈与される金額が多くない場合は、申告しなくても大丈夫だと思いがちです。しかし、贈与税の申告が漏れた場合、本来納めるべき税額に加えて、5%~20%の無申告加算税が課せられます。納税が遅れた場合は遅れた日数に応じて2.5%か8.8%の延滞税がかかり、贈与されたことを隠していた場合などは35%または40%の重加算税がかかることもあります。贈与を受けた場合はきちんと申告するようにしてください。

終わりに:贈与は計画的に、税理士に相談も

相続税の節税対策として生前贈与が注目されていますが、節税対策のつもりで行った贈与がかえってトラブルになることもありえます。贈与をするときは、贈与税の税負担も考慮して慎重に、そして計画的に行ってください。相続や贈与に詳しい税理士に相談するのもよいでしょう。
贈与される人も、贈与税がかかるかどうか、かかるとしたらどのくらいかを、あらかじめ計算したうえで贈与を受けるようにするとよいでしょう。

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この記事を監修した⼈

陽⽥ 賢⼀

陽⽥ 賢⼀税理士法人レガシィ 代表社員税理士 パートナー

企業税務に対する⾃⼰研鑽のため税理⼠資格の勉強を始めたところ、いつの間にか税理⼠として働きたい気持ちを抑えられなくなり38歳でこの業界に⾶び込みました。そして今、相続を究めることを⽬標に残りの⼈⽣を全うしようと考えております。先⼈の⽣き⽅や思いを承継するお⼿伝いを誠⼼誠意努めさせていただくために・・

武田 利之(税理士)

武田 利之税理士法人レガシィ 社員税理士

相続はご他界された方の人生の総決算であると同時にご遺族様の今後の人生の大きな転機となります。ご遺族様の幸せを心から考えてお手伝いをすることを心掛けております。

<総監修  天野 隆税理士法人レガシィ 代表

<総監修  天野 隆>税理士法人レガシィ 代表

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