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相続の知識

親の家(実家)の相続税はどうなるの?家の評価方法や減額できる特例もご紹介

相続が発生した時、その受け継ぐ財産のなかに不動産が含まれる例は少なくありません。この場合、親御さんの自宅つまりは実家というケースが多いと考えていいでしょう。
いうまでもなく不動産は財産としては高額なものですから、相続税のことが気になる方も多いはずです。「親の実家を相続するのはいいけど、相続税を払うとなると負担が大きい」と不安に思っている方には、家の相続をするにあたって知っておくべきポイントがいくつかあります。
この記事では家を相続した時の相続税の計算方法やその減額を可能とする特例などを解説いたします。

国内にある財産を相続した場合に支払う「相続税」

まずは相続に関する基本的なルールを押さえておきましょう。「相続とはどういうことで、相続税は誰もが支払わなければならないのか?」という多くの方が抱いていると思える疑問に答えていくことにします。

まず「相続とはどういうことか?」ですが、ある人が亡くなった時、その人の財産を配偶者や子どもなどが引き継ぐことを意味します。この場合の財産とは家やお金だけではなく、有価証券(株・手形・小切手など)、骨董品、貴金属なども含みます。特殊なものでは著作権や特許権も相続の対象となります。
これらはプラスの財産ですが、借金や住宅ローンといったマイナスの財産も相続対象に含まれてきます。
財産を残した人のことを「被相続人」といい、引き継ぐ人のことは「相続人」といいますが、日本国内に住所をもつ相続人は引き継いだすべての財産について相続税を支払う義務が生じます。たとえその財産が海外にあったとしても相続税の対象となります。

次に「相続税は誰もが支払わなければならないのか?」についてですが、結論を先にいうと「必ずしもそうとは限らない」です。というのも、相続税には「基礎控除額」と呼ばれるものがあり、相続した財産の総額から差し引くことができるのです。
この基礎控除額を下回った場合、相続税を納める必要はありません。基礎控除額の計算方法については後述します。

相続の基本ルール

  • 相続とは、ある人が亡くなった時に配偶者や子どもなどが財産を引き継ぐこと
  • 財産には不動産や現金のほか、有価証券や貴金属類も含まれる。また、借金やローンなどの負債も財産に含まれる
  • 相続した財産の総評価額が基礎控除額より少なければ相続税を支払わなくて良い

家を相続する前に知っておきたいこと3点

家を相続するにあたって知っておきたいポイントとしては三つあります。

①家の相続税は個別に計算しない
②誰が「法定相続人」なのか把握する
③相続税が課税されるか判定する

家を相続した場合、家の相続税を個別に計算するわけではありません。相続した財産の総額から計算します。
また、民法で定められた相続人のことを「法定相続人」といいますが、家の相続をする場合は誰が法定相続人にあたるのかを把握することも大切です。これは基礎控除額に関わってくるためです。
さらに、相続税は必ず発生するものではなく、支払いが不要になることもあります。
次からは、この三つのポイントについて解説していきましょう。

①家の相続税は個別に計算しない

家を相続するというのは家屋(建物)と土地、つまりは不動産を相続するということです。相続税の対象となる財産のなかでは現金と並んで多くを占めるのが不動産です。このことからもわかるように、不動産の相続手続きを進めるに際しては慎重にことを運ぶ必要があります。

まず、相続税の基本的な考え方として知っておいていただきたいのが「家の相続税だけを個別に計算することはできない」ということです。これは家に限らず、ほかの財産にしても同じことです。
どういうことかというと、相続税は「相続するすべての財産の総額を出し、そこから相続税率をあてはめて算出する」ものだからです。

たとえば、相続した家の相続税評価額が5,000万円だったとして、それを元に「家の相続税」を算出するわけではありません。5,000万円に、ほかの財産の相続税評価額を加え、トータル額から算出していくということです。もしも負債があった場合は、プラスの財産からマイナスし、総額を計算します。
ただし、前述したように相続財産における不動産の割合は大きいため、家の相続税評価額がわかれば、相続税のおよその目安は見当がつくとはいえます。

②誰が「法定相続人」なのか把握する

法定相続人とは民法で定められた相続人のことで、その範囲と相続の優先順位も決められています。 法定相続人と定められているのは、被相続人から見た場合の配偶者・子ども・親・兄弟姉妹が基本です。このなかで常に相続人となるのが配偶者です。次いで、子ども>親>兄弟姉妹の順に相続の優先順位が高くなります。

例を出してみましょう。
Aさんが亡くなり、相続が発生しました。Aさんには妻(配偶者)と子ども二人がいます。Aさんの両親も健在で、さらにAさんには兄と妹がいます。
つまり法定相続人となる条件を備えた人がすべて健在だということになります。
この場合、Aさんの財産を相続できるのは、妻と子ども二人です。両親と兄・妹は順位が低いため、相続権を得ることはできません(ただし、配偶者や子どもが相続を放棄したり、死亡していた場合は相続権が生じます)。

もしAさんに子どもがいなかったら、どうなるでしょう?
この場合は妻と両親が法定相続人となります。両親がすでに亡くなっていたとしたら、配偶者と兄・妹が法定相続人です。 このように、順位から判断して法定相続人が誰で、何人いるのかを把握していくわけです。

第一順位 配偶者、子ども
第二順位 配偶者、親
第三順位 配偶者、兄弟姉妹

③相続税が課税されるか判定する

法定相続人を把握する必要があるのは、前述した基礎控除額を算出するためです。
基礎控除額とは相続した財産の総額から差し引くことができるものです。この基礎控除額よりも財産の総額が少なければ相続税の支払い義務はなくなります。
基礎控除額は次の計算式で算出します。

【基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数】

例を出しながら説明していきましょう。
先ほどのAさんが残した財産の総額が4,000万円だったとします。この4,000万円を引き継ぐのは妻と二人の子どもです。つまり、法定相続人は3人ということになります。以上の条件を上の計算式に当てはめてみましょう。

【3,000万円+600万円×3人=4,800万円】

基礎控除額は4,800万円ということになりました。
4,000万円の財産から4,800万円を控除するとマイナス800万円ですから、相続税は支払わなくてもいいということになります。
ここで、もしAさんに子どもがいなくて、妻と両親が法定相続人になった場合でも基礎控除額は同じです。

では、妻だけが相続をした場合はどうなるでしょうか?
基礎控除額は【3,000万円+600万円×1人=3,600万円】となります。4,000万円の財産から3,600万円を控除するとプラス400万円となります。
したがってこの場合は、その400万円に相続税がかかることになります。ちなみに、相続税額は40万円となります(1,000万円以下の課税額に対する相続税率は10%)。

戸建てやマンションの評価方法

相続のおおまかな仕組みが分かったところで、次に家を相続した時の評価方法を確認しておきましょう。
相続する財産の多くを占める家(不動産)の評価方法がわかっていれば、相続税が発生するかどうかのおおよその見当が付きますし、発生した場合の相続税額にもある程度の目安を立てることができます。
家の相続は戸建ての場合とマンションの場合が考えられるので、それぞれについて解説していきます。

家が戸建ての場合

不動産を相続した場合、その評価は家屋(建物)と土地それぞれに分けて行うことになっています。

まず、家屋(建物)ですが、毎年市町村から送られてくる「固定資産税課税証明書」に記載されています。明細書の「価格」の欄の額が固定資産税評価額です。

次に土地の評価ですが、こちらに関しては「路線価方式」と「倍率方式」の二つの方法があります。

路線価とは「道路に面する土地1㎡あたりの評価額」のことを指します。
この路線価に基づいて土地を評価する方法が路線価方式というわけです。

一方の「倍率方式」ですが、こちらは路線価が定められていない地域に関する土地の評価方式です。

なお、路線価や倍率は国税庁のホームページ「路線価図・評価倍率表」で確認することができます。

路線価図・評価倍率表(国税庁)

家がマンションの場合

相続をした家がマンションの場合でも評価方法は同じで、家屋(建物)と土地それぞれに分けて行います。

家屋(建物)の評価方法は戸建ての時と同じく、市町村から送られてくる「固定資産税課税証明書」の「価格」の欄の額が該当します。

一方の土地ですが、路線価とマンション全体の敷地における所有する専用部分の割合(敷地権割合)に基づいて評価されます。敷地権割合は不動産の全部事項証明書に記載されていますし、一般的にマンション売買契約書でも確認できます。

具体的な相続税評価額の計算方法については、次で説明いたします。

家の相続税評価額を計算する方法

戸建てやマンションの評価方法がわかったところで、具体的な相続税評価額の計算方法を確認しておきましょう。 まず、戸建てマンションともに、家屋(建物)の相続税評価額は【固定資産税評価額×1.0】で算出します。

市町村から毎年送られてくる「固定資産税課税証明書」の「価格」にある額が固定資産税評価額ですから、たとえば価格に「2,000万円」と記載されていた場合は【2,000万円×1.0=2,000万円】で、相続税評価額は2,000万円ということになります。

戸建ての土地の相続税評価額は、路線価方式の場合は、次の計算式を用います。

【路線価×各種補正率×土地面積】

たとえば路線価が30万円、各種補正率が1.0、面積が200㎡の土地を相続したとします。すると、相続税評価額は【30万円×1.0×200㎡】で6,000万円となります。

倍率方式による土地の相続税評価額は次の計算式を用います。

【固定資産税評価額×倍率】

「固定資産税課税証明書」の「価格」にある額が2,000万円で、倍率が1.1の土地を相続した場合、相続税評価額は【2,000万円×1.1】で2,200万円となります。

マンションの土地の相続税評価額は、次の計算式を用います。

【路線価×土地の面積×敷地権割合】

たとえば路線価が40万円でマンション全体の土地の面積が2,000㎡、敷地権割合が8,000/400,000とします。すると【40万円×2,000㎡×8,000÷400,000】で1,600万円となります。

それぞれ家屋(建物)と土地の相続税評価額が出たところで両者を合算すると、相続した家のトータルな相続税評価額が導き出されるというわけです。

家の相続税を減額できる「小規模宅地等の特例」

これまで見てきたように、家を相続した場合、財産に占める割合が大きいこともあり、相続税の支払いが生じる可能性は小さくありません。とくに配偶者の方は必ず法定相続人になるため、心配も大きいことでしょう。
「もし相続税を支払うために家を手放さなければならなくなったら……」という方に知っておいていただきたいのが、土地の評価額を最大80%減額できる特例です。
これを「小規模宅地等の特例」といい、配偶者であれば条件なしで適用されます。
具体的な内容としては「相続する土地の330㎡までは、その評価額を最大80%減額する」というもので、とても大きな節税効果が期待できます。

例を出してみます。
相続した土地の相続税評価額が4,000万円となり、その面積が300㎡だったとします。この場合、330㎡以下ですから、80%の減額が適用されます。すなわち減額できるのは【4,000万円×80%=3,200万円】で、これを4,000万円から差し引けば評価額は800万円まで下がります。
なお、家屋(建物)については減額の対象とはなりません。

もし、土地の面積が330㎡を超えていたとしたら、そのうちの330㎡分が減額の対象となります。
たとえば、相続した土地の広さが500㎡で、相続税評価額が4,000万円だったとします。この場合の計算式は【4,000万円×330㎡÷500㎡×80%=2,112万円】で、これを4,000万円から差し引けば評価額は1,888万円となります。

なお、この「小規模宅地等の特例」は家(自宅)以外にも店舗や工場、会社、駐車場など事業用の土地も特例の対象となりますが、ここでは割愛します。
詳細は【小規模宅地の特例で相続税を最大80%減額!計算方法や申告書も徹底解説】の記事をご参照ください。

相続した家を売却して資金化することも可能

相続した家にその後も住み続けなければならないかというと、そうではありません。たとえば、広い戸建てに一人で住み続けるよりもセキュリティの高いマンションに越したほうが安心という方もいるでしょう。そうした場合は、家を売却して現金化するという選択肢もあります。
また、住む予定のない家であれば、売却することで固定資産税などの継続的な出費も抑えることができます。

なお、家を売却して利益が出ると、所得税を払う義務が生じてくるので注意が必要です。詳しくは【相続税の取得費加算は3年以内の売却なら有効!計算や手続き方法を徹底解説】の記事をご覧になってください。

また、逆に相続した現金で不動産を購入すると、節税効果につながります。これは現金よりも不動産のほうが相続税評価額が大幅に下がるためです。
ただ、節税効果があるといって、現金をすべて不動産に変えてしまうと、今度は相続税の支払いに支障をきたすことが考えられます。相続税は現金による一括払いが原則です。いざ支払う時になって現金が足りないということにならないように注意しましょう。

おわりに:家の相続税に関する制度を把握して対策を講じましょう

相続した財産の多くを占める家(不動産)。その評価額によっては多額の相続税の支払いが生じる可能性があります。
そのような事態に備えてできることの一つが、家に関わる相続税の仕組みがどのようになっているのかをおおまかにでも知ることです。適切な情報があれば不要な心配をせずに済みますし、またしかるべき対策を講じることも可能になってきます。
相続税には基礎控除額があり、誰もが相続税を支払うことになるわけではありません。また、家を相続した時は家屋(建物)と土地それぞれに分けて評価しますが、その土地に関しては80%の減額が可能な特例があるのです。こうしたことを知っておくことで相続への不安も軽減されることでしょう。

ただ、不動産に関わる相続には複雑な面もあるため、専門的な知識が求められることは事実です。そうした場合は、専門知識の豊富な税理士に相談をすることによって、より大きな安心が得られますし、確かな節税対策も期待ができます。その意味では、家の相続をする方は、まずは相続専門の税理士にご相談することをおすすめいたします。

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この記事を監修した⼈

陽⽥ 賢⼀

陽⽥ 賢⼀税理士法人レガシィ 代表社員税理士 パートナー

企業税務に対する⾃⼰研鑽のため税理⼠資格の勉強を始めたところ、いつの間にか税理⼠として働きたい気持ちを抑えられなくなり38歳でこの業界に⾶び込みました。そして今、相続を究めることを⽬標に残りの⼈⽣を全うしようと考えております。先⼈の⽣き⽅や思いを承継するお⼿伝いを誠⼼誠意努めさせていただくために・・

武田 利之(税理士)

武田 利之税理士法人レガシィ 社員税理士

相続はご他界された方の人生の総決算であると同時にご遺族様の今後の人生の大きな転機となります。ご遺族様の幸せを心から考えてお手伝いをすることを心掛けております。

<総監修  天野 隆税理士法人レガシィ 代表

<総監修  天野 隆>税理士法人レガシィ 代表

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