相続する権利を失う相続欠格って?ドラマ「相続探偵」第2話から学ぶ基礎知識!
ドラマ「相続探偵」の第2話「その女、危険につき」が放送されました!第2話で登場した相続の知識を簡単にですが解説いたします!
相続探偵 西荻 弓絵/幾田 羊 講談社
第2話のストーリー※ネタバレあり注意!
第2話では、元弁護士で相続トラブル専門の探偵、灰江七生(赤楚衛二)が、後妻業の女・島村紗流(宮内ひとみ)との対決に挑みます。物語は、資産家・島村武三(寺井義貴)が心筋梗塞で急逝し、彼の遺産が全て後妻の紗流に相続されるという遺言書が発見されたことから始まります。武三の実の娘である中学生の恵蒜真琴(毎田暖乃)と、生命保険会社の鬼頭倫(矢柴俊博)が灰江の事務所を訪れ、真相解明を依頼します。
紗流は過去にも結婚と死別を繰り返し、高額な生命保険金を受け取っている要注意人物であり、灰江たちは武三が紗流によって殺されたのではないかと疑います。しかし、遺体からは毒物が検出されず、遺言書も偽装の痕跡がありません。真琴は母の苦労を思い、悔しさを募らせますが、灰江は「完璧な突然死」を覆し、紗流の悪事を暴くことを決意します。
灰江たちは潜入調査を開始し、紗流の家に入り込んで証拠を集めます。紗流が描いたモネの贋作や、彼女のパソコンの履歴からロシア語でのやりとりを発見し、武三と紗流が結婚前に交換日記をしていたことも判明します。さらに、紗流が過去に医療用麻薬を盗み出した疑いがあることも明らかになります。
最終的に、灰江は紗流が見たもの全てを画像として記憶し他人の筆跡を真似できる能力を持っていることを突き止めます。紗流の家から持ち出した坂口の遺言書の筆跡と、これまで紗流が関わった保険契約書の原本の筆跡を改めて鑑定した結果、共通の癖を発見します。また、保険会社の内部調査により、保険外交員が紗流に手を貸していたことも判明します。
灰江は、裏世界の高利貸・金山から手に入れた毒薬を紗流に突きつけ、彼女の悪事を暴きます。紗流は元夫たちの保険契約書と遺言書を偽造し、毒薬を使って殺人を犯していたことが明らかになります。真琴は、灰江の助けを借りて、父の遺産を取り戻すことができるかもしれないという希望を抱きます。
相続に関するキーワードを解説!
遺留分とは?
前回もでてきました「遺留分」。遺産相続では「法定相続よりも遺言による相続が優先される」という大原則があります。しかし、たとえば第三者に「すべての財産をゆずる」という内容の遺言書があった場合、遺言に従うと本来は遺産を受け継ぐ権利の法定相続人が、受け取れないという事態が生じます。遺言書に受取人として名前が書いていなくても、法定相続人が相続できる最低限度の相続分が「遺留分」です。
今回は武三の実の娘である中学生の真琴が遺留分を主張できます。遺留分を主張するには、遺留分を侵害している人に対し、自分の取分を請求する意思表示が必要で、この遺留分の請求手続きを「遺留分侵害額請求」といいます。
相続の権利を失う相続欠格とは?
相続人が遺産を不正に手に入れるための行動を起こして、相続する権利を失うことを「相続の欠格」(相続欠格)といいます。相続の欠格事由となる5つのケースがあります。
①被相続人やほかの相続人を殺した、または殺そうとして、刑に処せられた場合
②被相続人を殺した犯人を知っているのに告訴しない場合
③詐欺や脅迫により被相続人の遺言や遺言の変更を妨げた場合
④詐欺や脅迫により被相続人に遺言や遺言の変更を強制した場合
⑤被相続人の遺言書を自己都合により偽装・隠蔽・破棄した場合
今回のストーリーでは①の殺人と⑤の遺言偽造により、紗流は相続人としての権利を失いました。
上記のキーワードをより詳しく知りたい方はこちらをご参考ください。
相続の遺留分とは | 法定相続分との違いや割合・計算方法を徹底解説
相続欠格とは? 欠格事由となる5つのケースや相続廃除との違いを解説!
まとめ
相続探偵は1話完結でありストーリーテンポがよいので見やすいですね! 灰江と令子と朝永の掛け合いもコミカルで、面白おかしく見られますね!
第3話「マリーアントワネットの相続」も楽しみです!
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