お問い合わせ

お電話(平日9:00~17:30)

フリーダイヤルのアイコン 0120-00-8377 メールのアイコン メール

専門家インタビュー

同じ経営者としてお客様の悩みに寄り添い、共に成長し続けられる税理士へ

大阪府出身。平成30年に税理士登録。令和6年、東京都千代田区にて「おだね税理士事務所」を開業。事務所勤務時代から法人・個人事業主の顧問業務、申告業務のほか、財務・税務のデューデリジェンス業務、公益法人の顧問業務、M&Aや事業承継業務など、さまざまな業務に携わる。

会計事務所や税理士法人での勤務を経て、令和6年に独立開業した小田根大輔先生。お客様の事業に寄り添った、細やかなサポートを続ける小田根先生に、独立までの経緯から今後の展望までをインタビューしました。

税理士を目指したきっかけを教えてください

まず税理士という資格に可能性を感じ、社会経済全体にインパクトを与えるような仕事だと考えたからです。 特に惹かれた点が3つあります。
まず、いろいろな事業の根幹に触れられること。税理士の立場であれば、さまざまな業界や業種に、規模を問わず関与できますよね。いろんな世界を見ることで、自己成長につながるような環境だと思います。また、お客様が持っている複雑な経営課題に対して、何か価値のある解決策などを提供するには、自分も相応に知識をアップデートしなければいけません。そういったことが不可欠な環境に身を置くことで、自分自身としても成長していけると考えました。
 
次に、社会や経済にいい影響を与えられる仕事だということ。お客様の業績が改善すれば、その結果として従業員さんの給料が上がったり、新規雇用を創出したりといった、社会的な影響があります。それに、会社が納税することによって、社会全体に還元される。そういうポジティブな循環を生み出す環境がいいなと感じました。
 
そして、働き方の柔軟性です。税理士という資格を持てば、自分で開業することもできますし、税理士法人や会計事務所で勤務することもできます。企業の経理部、財務部といったところでも活躍できる場があります。そういった幅広い選択肢を持つことができる点が魅力に感じました。
 
税理士の業務内容も、基幹業務である税務会計をはじめ、申告、資産税、相続税、事業承継コンサル、M&A……このように幅広いものなので、お客様のライフステージや事業フェーズに応じて、さまざまな形で携われる機会があると考えました。
当時を振り返って、こういった点から目指したのかなと思います。後付けなのかもしれませんが(笑)。

独立までの経緯を教えてください

資格を取る前から、税理士を目指すからには開業はしたいと考えていました。自分の理想の在り方として、お客様の事業や悩み事に、自分事として責任感と情熱を持って関与していきたい、という思いがありました。
開業するまで15年近く、会計事務所で職員の立場や、勤務税理士としての立場で働いてきました。やはり「雇用されている立場」と「独立した立場」では見える景色が違います。
 
今は私一人で事務所を運営しているので、全ての意思決定と、その結果が全部自分に返ってくる環境です。お客様に見放されないように、業務に心血注いで高品質のサービスを提供していかなければならないという覚悟と責任は、独立前と比べて格段に高まりました。
また、時間の使い方という面もあります。今は自分で開業しているだけあって、自由にやりくりできることも開業してよかったなと思っています。独立するなら、若い方がいいと思います。失敗してもまだ再就職できますので。私も開業したのは43歳だったのですが、早い方がいいなと思っています。
 
開業後は、ある程度お客さんがついて、安定して少し収入を得るまでの苦労はありました。あとは、事務所は私一人で運営しているので、細々とした業務に慣れるまでは少し時間がかかりました。開業当初から記事の監修や執筆などの仕事もしていて、今も続けています。

どんなお客様が中心ですか?

今、お付き合いのあるお客様は、個人と法人がほぼ半々ぐらいですね。業種も規模感もさまざまです。 お客様と接するときは、自分が喋るというより、聞き役に徹することを心がけています。どのお客様に対しても、関与したからには顧問先の永続的な発展と、その企業防衛を大事にしていきたいなと思っています。
どのお客様も、自分の納税金額は気にされます。ただ、納税したくないために、キャッシュアウトを伴うような利益対策や節税対策をしても、結局は資本は厚くなっていかない。お客様の要望は受け止めながらも、「会社を強くするために、どうお金を残すか」という視点で説明するようには気をつけています。

特に印象深いお客様はいらっしゃいますか?

今関与している先で、最初に勤めた会計事務所からのご縁があるお客様がいます。最初の事務所を退職して5年くらい経った時に、「税理士を探しているんだけど」とお電話をいただきました。ただ、当時所属していた会社では法人顧問を担当する部署ではなくて……。自分だと対応はできないことを伝えたら、「開業したら教えてね」と仰ってくださいました。
そういう経緯があったので、開業したタイミングでご挨拶に伺ったら、じゃあお願いします、と関与が決まりました。
 
私のどこをそんなに気に入ってくださったのか、自分ではよくわからないのですが(笑)、その方からは以前担当していた時の応対の印象や、月次報告などの説明のわかりやすさが良かったと仰っていただきました。
今にして思えば、社長が求めていることを考えて、私から自主的に行動したことが多かったです。例えば「利益は出ているけど資金繰りが悪いんだよね」といった話があったとします。そういった時に、その会社様では使っていなかった、月次のキャッシュフロー計算書を作成して、営業と投資と財務活動でどういったキャッシュ状態になっているのかを説明しました。すると「だから利益が出ているけど資金が足りていないんだね」とご理解いただけました。こうした積み重ねで喜んでいただけたのかもしれません。
そういえば私は、月次報告のための資料などを「どう見せたら伝わるか?」を考えて作成するのが好きなんです。どんな見せ方をしたらわかってもらえるかな? と思いながら、作業を結構楽しんでやっているなと最近気づいたところです。

これからの展望をお聞かせください

私の事務所は一人体制ですので、自分の業務効率をもっと上げて、その空いた時間でより付加価値の高いサービスを提供していきたいです。 より膝を突き合わせて、お客様と話していきたいという思いもあります。
とはいえ、一人でやっていると、自分にもしものことがあったときに、業務がストップしてしまうリスクもあるので、同じ志を持っているパートナーや、スタッフと一緒に組織としてお客様を支える体制も検討していきたいと考えています。

これから開業を目指す方へのメッセージをお願いします

私自身まだ開業1年経ったぐらいで、日々模索しながらやっているところです。それでも感じるのは、「行動すれば何かしら道は開ける」ということ。
今も、ホームページや執筆活動などで情報発信をしていますし、異業種や同業者の交流会にも参加しています。そうして行動を起こしていれば、何かしら声がかかるときがあります。声がかかった時もなるべく断らず、まずはやってみることを心がけていれば、その積み重ねでなんとかなっていくと感じています。
single_banner