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おすすめ書籍インタビュー

【現役税理士が選ぶ】おすすめ実務本「相続業務 基本編」

今回のおすすめ書籍テーマは「相続業務 基本編」。
・これから相続税の業務経験をもっと積んでいきたい
・資産税に興味がある
こんな先生に向けて、まず相続業務を担う際に読むべき本としておすすめの書籍を、レガシィのパートナー税理士である大久保に聞いてみました。

プロフィール紹介

税理士法人レガシィ パートナー税理士 大久保 智

数字を扱う仕事に興味があり、税理士を目指す。実務を積むなかで、ルーティンワークとなりがちな会計業務よりも、複雑な相続税業務にやりがいを見出しレガシィへ。

おしゃべり好きで、お客様からはよく「税理士らしくない」と言われるそう。好きな食べ物はデパ地下スイーツ、趣味はドラマ・映画鑑賞。

税理士になったきっかけは?

大久保:もともと小さい頃から数字に興味があったのですが、中学生の時に日本で消費税が導入されて、その際に「いつも自分が買っている食べ物に税金がかかるんだ」と初めて税金を身近なものとして意識したことを覚えています。
大人になって、気が付いたら税理士になっていましたが、税理士という職業を目指したきっかけとしては、そんなところから始まったのかもしれません。

なぜ相続専門税理士の道へ進んだのか?

大久保:税理士を志してまず入社したのは、主に法人税などを扱う会計事務所でした。実務経験を積みながら税理士の資格を取得しましたが、その中で会計業務のルーティンワークに飽きてきてしまって。
資産税であれば1つとして同じケースはない点にやりがいを感じそうでしたし、金額規模が大きい案件に携わってみたかったという理由もあります。その中でご縁があって相続専門のレガシィに入社したので、多くの相続経験を積むことができ、今があるといった経緯です。

おすすめ書籍はこちらの3冊

1.図解 相続税・贈与税(令和5年度版)

大久保コメント:
大蔵財務協会さんの「図解シリーズ」といえば、必ず会計事務所・税理士事務所に置いてあるといっても過言ではないと思います。税理士の先生方、どうでしょうか?

この本のおすすめポイントは、「とにかく知りたいことをすぐに調べやすい」という点です。相続税に限らずですが、税務は法令・通達の条文に基づいて行われるため、調べたいものがあるときにはまずは条文番号から条文内容を確認する必要があります。しかし、調べたい内容の条文番号がわからないという時には、まず図解シリーズで内容から索引し、条文番号を確認することができます。
また相続税・贈与税の全体的な流れが網羅的に記載されているので、相続の初心者にも向いています。相続業務を始めたてのときには、特に役立つでしょう。

図解シリーズは様々な税法のものがありますので、この書籍に限らず利用しております。毎年改正を反映した改訂版が出るので会社にありますが、1,000ページもあってまあ分厚いです。電子版を出してくれたら有難いですね。

2.財産評価の実務Ⅰ・Ⅱ

大久保コメント:
この本は、私がレガシィに入社した際に先輩から勧められた思い入れのある本です。おすすめポイントは、「ルールブックが曖昧なところを解説してくれる」点です。「図解シリーズ」では、税務は法令・通達に基づいているという事を記載しましたが、実務においては法令・通達に記載のない事も多々あります。いわばグレーゾーンですね。この本では、著者の笹岡先生がどのようなロジックで評価をするか、その事例を示してくれています。実務ではこの本の通りに評価するときもあれば、考え方の1つとして参考にするときもあります。

特に土地の評価においてはグレーな部分が多いので、入社1年目はこの本を片手によく実務を行なっていました。税法も変わっておりますので、内容が異なる部分もありますが、変わっていない部分については、今もバイブル的に利用しています。

現在は改訂版がなく、平成25年度版が最後でしょうか?こちらも、もう廃版になって出版されていないので、市場ではすでにプレミア価格になっている代物です。改訂版がそろそろほしいですね。

実際の書籍。表紙カバーや紙自体にも年季が入って、かなり使い込まれています。

3.これだけは知っておきたい「相続・贈与」の基本と常識 改訂版

大久保コメント:
こちらは手前味噌ではありますが、弊社にて出版している書籍です。レガシィでは入社してきた新入社員が研修にも使用しているものになります。この1冊で相続・贈与の一連の流れ、お客様のお悩み解決法が書かれていますので、税理士になりたての方で、相続税がまだあまり得意でないという方には特におすすめです。
税理士向けではなく、一般消費者向けの本でもありますので、お客様への説明用としても使えるかもしれませんね。

税理士は細かい数字を扱うので、お客様にも正確に、かつ丁寧に説明をしなければと考える先生も多いかと思いますが、私がお客様対応でいつも意識しているのは「かみ砕いた大枠を説明すること」と「持ち帰らず即答すること」です。
細かい部分が知りたい方にはもちろん話しますが、特別なリクエストがなければ、この2点で納得して、お会いしている場で安心感を与えられることが多いのです。

相続発生直後のお客様の疑問や不安も、実務経験を重ねるとつい忘れがちになりますが、この本を見て思い出せることでしょう。何事も「初心、忘るべからず」ですからね。

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