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専門家インタビュー

専業主婦から税理士へ “選択と集中”がカギ

大学卒業後、情報システム会社へ入社。結婚を機に退職し、専業主婦となる。簿記や税務の知識ゼロから税理士を志し、育児をしながら約6年半かけて税理士の資格を取得。税理士事務所勤務を経て、2016年に脇田弥輝税理士事務所を開業。現在は主婦目線を大切に、初心者や主婦にもわかりやすく楽しく伝えることをモットーとしている。

育児をしながら税理士の資格を取得。書籍の出版や租税教育にも力を入れている脇田先生にお話しを伺いました。

税理士を目指したきっかけを教えてください

子どもが1歳過ぎて夜まとまって寝てくれるようになった頃に、夜の時間を活用して資格を取りたいと思ったことがきっかけですね。数か月で取得できるような資格も含めて色々検討していたなかで、旦那さんの勧めもあり、資格取得の大変さをあまりわからぬまま税理士を選びました。いざ勉強し始めると、簿記がパズルみたいで楽しくなり、子供の就寝後だけでなく土曜や日曜など徐々に勉強の時間は増えていきました。ただ、いざ試験というところで、2年落ちたんですよ。家族に迷惑もかけてお金もかけて受からないなら、やめようかなとそのとき一度だけ思いましたね。けど、模試の成績も悪くなかったし、家族も後押ししてくれたので、引き続き頑張ることにしました。その後2人目を授かりながらも勉強は続けて、6,7年で資格を取ることができました。その後、実務経験を経て、登録した形です。

独立した際のエピソードを教えてください

税理士登録した際に勤めていた会計事務所の次に、ベンチャー企業に就職したんですよ。これから上場を考えていて経理をできる人を探しているとのことで。私もそんなタイミングに関われることが楽しそうと期待と夢を描いていたんですが、本当に激務過ぎて、子供が寝る前に帰るどころか、子供が起きる前に帰れるか、というような生活でこのまま働くことは難しいと思い、数か月で辞めたんですよ。あのときは今思い出してもつらかったですね。それで少し休んでいる間、今後どうしようかな、前の事務所に戻るか、他の事務所に就職するか、とか考えていたら子供が学校からただいまって帰ってきて、私がいるのがすごく嬉しそうだったんですよ。それで、開業するのもいいかもなってふと思ったんです。
そして、お客さんゼロの状態で、2016年に開業しました。一番最初のお客さんは、たまたま仲良くなった行政書士の方が作った会社でしたね。そこは今でもお客さんです。ただ、他にはあまりなかったので、外注という形で先輩税理士のお手伝いとかもしましたね。あとは、ブログからも多く相談いただきました。元々、税理士の勉強をし始めた頃に日記のような感じで始めたんです。税務のこともあまり書いていないので私がびっくりしたのですが、そちらから問い合わせをいただいて、今もお付き合いある方もいらっしゃいます。
 

仕事で心掛けていることはありますか?

自分一人の事務所なので、自分ができる範囲をしっかり把握し、やることとやらないことをはっきりさせることです。選択と集中ですね。例えば、相続案件は2回ほど対応したことはありますが、いまは信頼できる方に紹介するようにしています。私が恐れながら対応して必要以上に時間がかかっちゃうよりも、お客さんにとっても有益ですしね。また、セミナーやイレギュラーなことがあったとしても対応できるよう、いま見ている法人の数から増やそうとは思っていないんです。ありがたいことにお問い合わせなどいただくのですが、開業のきっかけにもなった家族の顔などを思い出すようにしています。

今後力を入れていきたいことはありますか?

先日、何から始めたらいいかわからない個人事業主や中小企業の経理担当の方などに読んでいただきたい、『図解と会話でまるわかり!電子帳簿保存法がすべてわかる本(ソーテック社)』 という本を出版したのですが、いつか子供向けの本を出してみたいと思っています。租税教育として、小学6年生に年に数校教えに行くのですが、みんな自由な発想を持っていて。そんな子供たちが考えるきっかけになって、税金に興味を持ってくれるような1冊をつくる。それが今の夢ですね。

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