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専門家インタビュー

所長席は無くていい?|会計事務所でイノベーションを起こす!

埼玉県浦和市出身 2001年税理士登録 2005年創業者から事業承継し、税理士法人 PLUS-ONEへ組織変更。所属組織は一般社団法人ファルクラム租税法研究会、公益認定非営利活動法人日本を美しくする会(東京掃除に学ぶ会)など

2005年に創業者から事業承継し、税理士法人へ組織変更した三星先生。イノベーションを考えた事務所運営など、詳しいお話しをお伺いしました。

税理士になったきっかけを教えてください

高校卒業後、金融機関への就職を経て、 PLUS-ONE になる前の個人事務所に入りました。商業高校の出身なので、簿記の素養があったんですよ。それが生かせるかなとは思いました。何が直接のきっかけでというのはあまり覚えていないですが、お客様と直接お話しするなかで色々な経験を積みながら、土日は勉強という生活を10年ほど頑張って取得した感じですね。

代表になった際のエピソードをお聞かせください

先代から、法人化するにあたって事務所を任せるよという話があったのですが、最初は代表の器じゃないです、と断ったんです。ただ、税理士資格を持っているのは私しかおらず、他の方に継いでもらうつもりもないということで、私が代表になった形です。
 
会計事務所って、基本的には先月や昨年と比べてこうだった、というような世界なのでイノベーションが起きづらいと思っているんですよ。私は、それはあまり良くないなと感じていまして、せっかく代表になったからには、ということで色々な施策を試しています。
 
例えば、今の事務所に引っ越してきたタイミングでフリーアドレスに変更しました。同じ席に座ると同じ光景しか見えないじゃないですか。とにかく1日ごとに必ずロケーションが変わるし、事務所も綺麗になるだろうということで変えたんです。所長室とか所長の机を持つという発想がそもそもないので、私の固定席もありません。出社人数が多いときは、席が足りなくなることもありますが、そういうときは私がセミナールームで仕事をすることもあります笑。また、所内で先生呼びを無くし、「さん」付けで呼んでもらうことにしました。最初は抵抗があったかもしれませんが、時間の問題ですぐに慣れたようです。それに、全員で就業時間内に掃除をするということも習慣付けていて、トイレ掃除は私の担当です。あとは月に1回、これはまだ始めて2年ぐらいですけれども、読書会というのをやっていまして、各界各分野で道を切り開いてきた方々の体験談が掲載されている 『月刊致知』を読んで感想文を出し合って共有するということをやっています。社長をはじめとするお客様とお話しするうえで人間としての素養みたいなものを培っていこうという趣旨ですね。

事務所の入り口でセミナーのチラシをたくさん見かけました

コロナもようやく落ち着いてきたこともあり、社内のセミナールームを使ってセミナーや勉強会を復活させています。
 
月に1回くらいの頻度で、ワンコインセミナーと銘打って、お客様の役に立つ情報提供を行ったり、そのほかにもお客様を中心に経営者の方に集まっていただいて経営に関する勉強会やそのあとの懇親会を通じて、情報交換の機会を提供しています。そこでお客様同士で仕事に発展することもあるんですよ。うちの事務所はやっぱり地元のお客様が圧倒的に多いので、そのメリットを生かした形というのを意識しています。セミナールームの無償貸し出しも行ってまして、たまに企業や団体の研修などで使ってくれていますよ。
 
ちなみに、ワンコインセミナーの売上金は年末にまとめて地元の子ども食堂へ全額寄付しています。

力を入れている取り組みを教えてください

やっぱりスタッフの底上げですかね。私を含めて税理士が3人いるんですが、どうしてもその他大勢になりがちなんですよ。でもそれだともったいないので、それぞれの個性に応じて能力を発揮してもらうにはどうしたらいいかなということを考えています。例えば最近は、全国経理教育協会のテストを全員に受けてもらっています。経験や得意不得意は様々なので、試験のレベルも本人に決めてもらっていて、誰がどの科目で何級合格しているかということを全部共有化しています。合格するとお客様に自信をもってお話しできるようになるので、みなさんには頑張っていただいています。
 
それと、私が苦手な分野ということもありますが、いわゆるDXについては事務所全体で対応していきたいですね。最近だと電子帳簿保存法やインボイスなどがありますが、これから先もどんどん変化がやってくると思います。そこに遅れないよう、少し先行できるような社風・体質にしていきたいと考えています!
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