大学卒業後、埼玉県大宮市(現さいたま市)の事務所に10年以上勤めた後、平成20年に松崎哲也税理士事務所を開業。適正・正確な数字に基づき経営にお役立ちする資料(試算表等)を提供しながら、お客様をバックアップすることを心がけている。
顧問先の「ホームドクター」のような存在になることを心がけている松崎先生。今までの会計事務所での経験や、独立前後での苦労や目指している税理士像について、お話を伺ってきました。
最初は、弁護士になりたくて、司法試験も受験しましたが、税理士を目指したきっかけは、親が自営業だったことです。やっぱり自営業は資金繰りなど色々大変です。経営に関して助けられることがあればと考えました。また、後を継ぐ者だけが大変なことを背負い続けるのはどうか、とも考えました。ただ、親族が同じ会社にいるのは、うまくいくケースも、そうでないケースもあります。後者にならないよう、客観的な立場でいるために税理士という職業が良いと考え、目指しました。結果として、全くかかわっていませんが、もし何か相談があれば応援する気持ちでいます。
やはり、お客様のお役に立つということだけです。例えば節税できたらうれしいです。ただ、経営者にとって一番大事なことは事業が続けられることです。節税するためには、通常、お金を使わなければなりません。お金が無くなると事業は続けられません。そこで、借入の返済がこれだけあるのでお金を大切にしましょう!と伝えることを含めて少し厳しいこともお伝えしています。税理士の仕事はお医者さんと一緒と思っています。お医者さんは、症状があったら都合のよいことだけでなく、飲み過ぎ控えましょうとか言われます。お客さまにとってのホームドクターのような存在になろうと努力しています。
コミュニケーション力が大事です。正しいことをお伝えしても、相手が行動に移してくれなければ、何も変わりません。行動に移してもらえるように、コミュニケーションを取れることが大事です。今後デジタル化が進んでいって、人と人との関わりが希薄になる中で求められるのは、コミュニケーション力だと思っています。先日、初めて相続のことを相談するお客さまが、先に他の会計事務所に相談されましたが、先生の方がやさしく話しかけてくれて、話しやすいからお願いしたい、と言われて、仕事を受任しました。改めて、相手のことを思って話を聞き、そして伝えることの大事さを実感しました。ひとつの参考にしていただけましたら幸いです。