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専門家インタビュー

「地方のための弁護士」がコンセプトの事務所

2008年3月 熊本大学法学部 卒業
2011年3月 広島大学法科大学院 修了(首席)
2012年9月 司法試験 合格
2013年12月 弁護士登録
2013年12月 弁護士法人あさかぜ基金法律事務所 勤務
2016年10月 豊前ひまわり基金法律事務所 所長
2019年10月 定着 豊前総合法律事務所 所長

今回、お話をお伺いしたのは、福岡県豊築地域で数少ない弁護士として、地域の方々から信頼される西村幸太郎先生です。地方での弁護士業務、「決算書すっきりアドバイザー ®」の資格活用法などについて教えていただきました。

弁護士になったきっかけは何でしょうか。

中学生の頃、ジョン・グリシャム原作の映画『評決のとき』の最後の弁論シーンに感銘を受け、弁護士の仕事に興味を抱くようになりました。その後、大学の卒業論文では、司法制度改革をテーマに取り上げ、特に弁護士の過疎偏在を知るうちに、「司法へのアクセス障害を改善し、地方でもリーガルサービスを行き届かせたい」と、具体的に志すようになっていきました。司法試験に受かってからは、「地方へ輩出する人材を育成する」弁護士法人あさかぜ基金法律事務所の理念に共感して、3年間お世話になりました。現在は、福岡県豊前市で独立しています。豊前総合法律事務所は、「地方のための弁護士」がコンセプトの事務所です。

ご事務所で特に注力されている業務を教えてください。

地域にある、ほぼ唯一の事務所ということもあり、基本的には「来るもの拒まず」のスタンスで業務に取り組んでいます。受任数は交通事故が圧倒的に多いですが、今後長い目でみると、件数が減少傾向になるでしょう。そこで、今は特に相続に注力しています。人はいつか亡くなる、この変わらぬ問題をフォローできる弁護士は、人口の4割が高齢者であるこの地域のニーズにもマッチしているように思います。

交通事故事件は紹介案件が多いのでしょうか。

そうですね。以前、保険会社と保険代理店の共同勉強会から、講演して欲しいというご依頼を受けたことがありました。講演会では、「保険会社のここが良くないと思う」「担当者のこの対応が素晴らしかった」こういった日頃から交通事故事件を対応していて思っていた本音を話したんです。これがウケまして、保険会社や保険代理店の方からも、ありがたいことに仕事のご紹介をいただくようになりました。

西村先生は様々な資格を取得されていますが、その理由は何でしょうか。

「地方に数少ない弁護士がいる事務所」が最大の強みなのですが、それは業務内容の強みではありません。お客様からも「専門は何ですか」とよく聞かれますが、プロフェッショナルとして業務内容の強みをどうすれば備えることができるか悩んでいました。そこで考えたのが、資格試験へのチャレンジ。「これが得意分野です」そういくら言っても、得意かどうかは他人が決めることです。しかし、資格を取得していれば、堂々と、かつ、お客様に分かりやすく訴求ができ、自身の専門性強化にもつながると考えました。私は、とりあえずやってみるタイプのため、国家資格も民間資格も、気になったものについて取り組んでいます。コロナ禍で対面の営業がしにくくなった時期というのもあって、座学でも取り組める資格試験へのチャレンジは悪くなかったのではと思っています。

資格の1つである弊社の「決算書すっきりアドバイザー ®」にご登録された経緯は。

「決算書すっきりアドバイザー ®」は、法人の倒産事件に関わっていたときに、決算書を見ながら、事業改善の適切なアドバイスをしたい、と感じていた頃に見つけたので、申込みをしてみました。養成講座は「この数字を改善したかったら、これをやればよい」といった内容が多かったです。お客様へのアドバイス強化がきっかけでしたが、結果的には事務所の経営分析にも役立っています。今後は、税理士登録も視野に入れ、顧問先へのサービス強化にも利用できないか検討していきたいです。

最後に、今後の方針を教えてください。

今年は、相続の自主セミナーを企画しています。まずは広く地域の方に情報提供活動をしっかりしていき、セミナーを聞いて気に入って事務所に来てくれる方がいれば、遺言など生前対策を提案していきたいです。また、九州弁護士会連合会の司法改革問題に関する連絡協議会の事務局長として、支部問題(裁判所本庁と支部の間の格差に由来する問題等)の改善に取り組んでいます。弁護士過疎偏在問題とあわせて、この問題も根強いです。地方の問題を解消させていける弁護士さんが一人でも増えて いければよいなと思っています。

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