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専門家インタビュー

プロジェクトの推進だけでなく クライアント企業の自走化も目指す!

大学卒業後、監査法人に就職し、一般事業会社に対する監査業務等に従事。2社目の監査法人では主に会計アドバイザリー業務を通し、企業の支援を実施。その後、2021年に寺澤智行公認会計士事務所を開業。

2社の監査法人での業務を経験後、2021年に開業した寺澤先生に会計士を目指したきっかけなどについてお伺いしました。

会計士を目指したきっかけを教えてください

きっかけは、子供の頃、会計士の父から受けた印象と大学時代の仲間の影響の2つがあります。

まず、子供の頃のことです。父は公認会計士で、監査法人で会計監査の仕事をしていました。家で仕事のことを詳細に話すことは少なかったのですが、時折話す言葉の端々から、仕事に対する自信や誇りを感じ取ることができました。ですので、会計士という仕事に対して漠然とした尊敬の念を抱いていました。また、家計が逼迫している感じもなく、会計士は安定した収入を得られる仕事なんだろうなというのも子供ながらに感じていました。

次に、大学時代のことですが、商学部に進学し、3年生の頃に会計のゼミに入りました。ゼミでは減損会計をテーマに研究しまして、そこから会計に興味を持ちました。また、ゼミの仲間たちも多くが会計士を目指しており、切磋琢磨する環境が整っていました。

仲間たちの影響もあり、会計士を目指すことを決意しましたね。大学3年生の後半頃から勉強し始め、父のアドバイスでまず簿記1級を目指しました。父からは、大変だぞ、覚悟はあるかと言われましたが、応援の言葉もかけてもらいました。簿記1級の勉強を経て、大学4年生から会計士試験の勉強を本格的に始め、大学卒業後に試験に合格し、大手監査法人に入社しました。

2社の監査法人に勤めたと伺いました

はい、1社目の監査法人では、国内監査部で一般事業会社に対する監査業務を担当するなど、約11年間、主に監査の仕事に従事し、その中で多くの経験を積みました。監査業務だけでなく、入社して3~4年目には初めてチームリーダーとして小規模なクライアントの会計アドバイザリー業務に関与しました。

具体的には、経理の人員や会計の知見にお困りの中小企業の決算書作成支援や経営分析を行って、経営者と直接対話しながら課題解決に取り組みました。この経験があったので、経営者のニーズにダイレクトにアプローチする仕事のやりがいを感じ、アドバイザリー業務に興味を持つようになりましたね。

会計士の業務に関することでいうと、監査の仕事は、数値の正確性を確認するために、会社のあらゆる資料をチェックし、役員や部長など普段は接することのない人々と話をする機会が多く、非常に面白いと感じました。一方で、アドバイザリー業務では、数値を正しく作成するためのプロセス構築や会計数値に関する課題を解決する仕事に魅力を感じました。監査部門に在籍しながらアドバイザリー業務も経験する中で、中小企業診断士の資格を取得し、体系的な知識を身につけることもできました。

その後、2社目の監査法人に転職し、会計アドバイザリー業務を専門的に担当するなかで、内部統制の構築支援や新収益認識基準の導入支援、IFRS導入支援など、多岐にわたるアドバイザリーサービスを経験しました。特に、大規模企業向けの会計アドバイザリーサービスを担当する機会が増え、複雑な案件に取り組む中で、さらに多くの知識と経験を積むことができました。

監査法人2社での経験を通じて、監査業務とアドバイザリー業務の両方に携わり、それぞれの魅力を感じながら成長してきました。これらの経験が、現在の独立した事務所での業務に役立っているなと感じています。

独立のきっかけを教えてください

独立のきっかけは、これまでの経験を活かし、特に中堅・中小規模向けに、より会社と近い距離でサービスを提供したかったからです。また、監査法人では部門ごとに専業化されており、監査部門なら監査、アドバイザリー部門ならアドバイザリーといった形で業務が限定されてしまうことに対して、監査法人での11年間の監査業務と3年間のアドバイザリー業務を通じて、様々な難易度の仕事を経験し、自分の力を試してみたいという気持ちが強かったと思います。

ちなみに、私が、監査法人で定年まで働くだろうと思っている父からは反対されそうだなと思ったので、独立したことは事後報告でした笑。

力を入れている取り組みを教えてください

会計アドバイザリーサービスを主軸に、会計の数値を作る管理体制の強化やプロセスの改善支援を行う業務に力を入れています。具体的には、内部統制の強化や決算早期化などの取り組みを行っています。

また、プロジェクト型のアドバイザリーサービスに強みがあり、新しい会計ルールの適用や決算プロセス改善対応など、特定のプロジェクトを立ち上げる際の、プロジェクトのコントローラーとして支援することが多いです。中堅・中小規模の企業では、プロジェクトの進め方でお困りの場合もあり、そのような企業には、タスク設定やスケジュール管理、課題対応などの支援を丁寧に行っています。

プロジェクトに参加させていただく際には、将来的には、支援する組織が自立してプロジェクトを進められるように、タスク管理ツールや課題管理の方法を提供し、プロジェクトの進行に伴い、徐々に企業側に役割を委譲していくことを目指しています。

さらに、プロジェクトが成功した際に、私が携わったプロジェクト担当の方が企業内での表彰や栄転などの成果が見える形で現れることもあり、非常に嬉しく感じます。そういった取り組みを続けていくなかで、別のプロジェクトを立ち上げるという際にお声かけいただくこともありまして、頑張ってやってよかったなとやりがいを感じる部分ですね。

今後という部分でいうと、会計アドバイザリーの分野をさらに強化していきたいと考えています。これまで大規模な企業を対象にしていたところを、中堅・中小規模の企業にシフトし、特に企業買収や事業譲渡に関する企業価値やリスク評価、デューデリジェンスのサービスを充実させていく予定です。近年、中小M&Aの件数が増加しており、企業買収価格のベースとなる企業価値やリスク評価、決算財務デューデリジェンスの重要性が高まっています。

会計士としての知見を活かすことで、企業の事業承継や成長の一助となることを目指し、先ほど話したような良い連鎖が起こせるよう、今後も頑張っていきたいなと思います!

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