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専門家インタビュー

大事なのは「情熱」「行動力」、そして「感謝」

昭和60年9月 公認会計士2次試験合格
昭和61年3月 慶応義塾大学卒業
同 年  4月 監査法人トーマツ入所(トータルサービス部門)
平成元年 5月 同所退所
平成元年 6月 ヤマダ総合公認会計士事務所開設 現在に至る

今回は東京都葛飾区は立石に事務所を構える山田良平先生にお話を伺いました。
「仕事はパッションだ!」と仰る山田先生に事務所運営や経営者とのかかわりで大事にしていることを伺いました。

税理士を目指したきっかけを教えてください

 父親が税理士で葛飾事務所をやってたんですよ。その父親から公認会計士を目指したらどうかと話があって、それがひとつのきっかけです。また、自分自身もサラリーマンではなく、自分でやる方が合っているんじゃないかなという思いがありました。そこで、あまり深く考えていたわけではないのですが、大学に入学したら公認会計士を目指そうと思うようになりました。
 法学部に入学してすぐに勉強を始めるという予定でしたが、結局2年の夏まではやらなかったですね。そこから専門学校に通い始めて、大学4年の時に資格を取得しました。丸2年の受験生活でしたね。
 卒業後は監査法人に入社しました。僕らの頃は現役合格って少なかったので、同期は年上がほとんどでした。

開業した時の状況について教えてください

 監査法人ではちょうど3年働いた後に辞めました。その頃、父親が「そろそろ事務所を辞めようと思う」と言い出しました。であれば、ということで、監査法人を退社し、父親の事務所に移りました。
 私は父がすぐ辞めるものだと思っていたのですが、本人はある程度の期間一緒にやってから辞めるつもりだったみたいでした。当時、収入的には職員をもう一人増やすのはかなり厳しいという状況であり、収入は激減しました。
 そうなると、自分でクライアント開拓しないといけないということで、既存の顧問先の仕事もやりつつ、自分で営業活動も精力的に行いました。それから、自分で開拓したクライアントのほうが多くなったこともあり、3年くらい経った時点で所長を交代しました。

代表になってから大変だったことについて教えてください

 監査法人でのクライアントは上場企業がほとんどでしたので、30年前の下町経営者の方々のパワフルさ、キャラクターの濃さにはたじたじでした。本当にエネルギッシュでしたね。
 所長として苦労したのはやはり採用ですね。世の中的に人が取りやすいときはいいのですけれど、世の中的に人手不足となってしまうとなかなか応募がないというの現実です。ここは今も苦労しています。
 採用で苦労する原因の一つでもありますが、かつては、うちの事務所も長時間労働というのが当たり前でした。それではいけないということで、展開していた千代田事務所を統合して再び一箇所にまとめ、色んなツールを入れて、時短の取組をずっと行ってきました。その後にコロナ禍となり、前へ向かう動きが落ち着いてしまっていたので、また本格的に動かしていきたいと思っているところです

大事にしていることを教えてください

 ずっと言い続けてきたのは、「仕事はパッションだ!」ということです。仕事に対して熱意、情熱を持つというのは非常に大事ですよね。
 古い考えかもしれませんが、やっぱりクライアントに通じるんですよね。プロとして甘えちゃいけないですけど、すごく一生懸命に情熱を持って仕事に携わっていると、ミスや足りない部分もクライアントはちゃんと受け止めてくれます。やっぱり、情熱が相手に伝わるんですよね。
 あとはやっぱり行動力です。この仕事って行動力がない人が多いんですよ。デスクに座ってるだけみたいなね。そうではなくて動く。とにかく具体的に動くということですよね。
 自分が動けば、必ずそれに答えが返ってくる。自分の期待した答えとか思ったような答えではないかもしれないけど、必ず明確な答えが返ってくるんですよね。動かないと答えが返ってこないから、きちっと行動するっていうことが大事です。
 そして何より大事なのが感謝の心です。

事務所の強みを教えてください

うちでは単年度の経営計画を作り、月次でPDCAサイクルを回してマネジメントしていくサポートを月額顧問契約に含んでます。中小企業だと、DO-DO-DOで実行あるのみの経営者も少なくないのですが、うちはそこもしっかりサポートすることにしています。第三者が定期的に見ながら、質問を投げかけすることで、経営者も勢いや流れで経営判断や実行を行うことがなくなります。会計事務所っていうのはそういうパートナーであるべきだと思います。

これからの課題を教えてください

 生産性制の向上、効率化を課題として挙げています。AIも検討はしていますが、顧問先のことまで考えると、現時点ではそこまでは必要でなく、DXといってもRPAやツールを駆使して、現在やっている作業の自動化・効率化をするいうのがちょうどいいのではないかと考えています。足下にまだまだ効率化できることがあるのではないかという考え方です。そこは一つ大きな課題かなと思っています。
 また、自分ももういい年齢なので、徐々に体制を切り替えている最中です。

これから開業する税理士に向けてメッセージをお願いします

AIに取られて税理士業務はなくなるという話があります。一部の業務だけを捉えると、そういう見方になるのは理解できます。ただ、税理士は経営者のパートナーであるというところに存在意義が明確に存在します。そこをしっかりと行っている限りは、この仕事の存在価値もやりがいもあり続けると思います。ぜひ、経営者から頼りにされるパートナーを目指してほしいです。

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