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専門家インタビュー

やりがいは「ありがとう!」国税出身税理士の大切にしていること

国税局・税務署で17年以上、主に相続・贈与・不動産の譲渡に関する税金を取り扱う資産課税事務に従事。令和5年9月に、つるかめ相続税理士事務所を開業。国税時代に培った相続に関する経験や知識、ノウハウを生かした相続税申告をはじめ、相続税対策や相続税の税務調査対応に力を入れている。

国税時代に培ったノウハウをもとに顧客対応をされている平岡先生にお話を伺いました。

先生は国税出身だと伺いました。税理士登録に至るまでのお話をお聞かせください。

もともと、法律全般には興味があり、司法書士の勉強をしていました。ただ、司法制度改革の影響で弁護士になるまでに自分が何歳になるかと考えてしまい、その道を諦めました。ただ、法律への興味はありましたので、大学2年ぐらいの時に法律を扱う国家公務員になろうと決めました。一通り公務員を受けた中で、受かったのがたまたま国税専門官だったので、当時から税務に興味があったというわけではありませんでした。
 税理士でも、税務署でも「会計」と「法律」が重要でそれぞれに強い方がいます。私は、大学で「租税法」を学んでいましたので、税務署でも自然と「法律」を専門に取り組んでいくことになりました。資産税のセクションへの配属を希望し、辞めるまで17年ぐらいですかね、ずっと資産税を担当しました。
 30歳後半ぐらいで、せっかくこれだけ勉強してきたし、今度は困っている人に手を差し伸べる仕事をしたいと考えるようになり、登録が可能になったところで、税理士として開業する道を選びました。
 

記憶に残っているお客様がいらっしゃるとお伺いしました。

ある税務調査で、亡くなった方の配偶者の方が、税金について何も知らず、申告を行わなかったという事例がありました。そうすると無申告加算税がかかってしまいます。
 また、きれいに申告できておらず、悪質だと見られて、重加算税という方もいらっしゃいました。
 相続は、人生に何回も経験するようなことではありませんので、何も知らない方は、本当に何も知りません。また、現代では相続人も高齢なケースが多いです。歳をとってから、新しい専門知識を理解するというのは非常に難しく、対応できないという現実があります。
 経営者は専門家に依頼するということに慣れているかもしれませんが、相続人は一般の方ということも多く、士業に頼ること自体がハードルが高いということが少なくありません。
それでも、法律の無知は基本的に理由にならないというのが法律の建前です。知らなかったじゃ済まされず、前述のような事態に途方に暮れるお客様も少なくありません。
税理士としては、そのような取り残された方達を少しでも拾えるように心がけながらやっていきたいと思っています。
 

開業して良かったことを教えてください。

自由にできる時間が取れることです。時間を有効活用できるので、家庭と仕事を両立することができています。国税局はセクションにもよりますが、とても忙しかったので、家族と過ごす時間が確保できた、そこが一番大きいです。

業務で気を付けていることは何ですか。

相続というものは人間の感情的なところと直結しています。対応する税理士も税額の計算だけをしていればいいということでなく、家族の心情に寄り添う必要があります。また、相続人の方々に対し、誰かの肩を持ってしまうような言動にも気を付けなければいけません。そのため、言葉選びなど、ちょっとした対応にも気を使うようにしています。
 また、相続の性質上、税理士が重苦しく仏頂面になってしまうと、相談したり、考えを打ち明けたりする気にはなりませんので、親しみやすさや話しやすい雰囲気づくりを心掛けています。
 

税理士事務所の運営でやりがいを感じていることを教えてください。

やはり、感謝されることがやりがいです。税務署時代は塩をまかれることはあっても、感謝されることはありませんでした。だから、ありがとうと言われると嬉しいですね。
 相続業務は、短期間のうちに、しっかりと時間のかかる濃密なやりとりを行います。そのため、お客様に、愛着を覚えます。でも、それ以降は基本的には会うことはありません。誘ういう意味では寂しさも覚えるのですが、だからこそ「ありがとう」と言われたときに、本当にやりがいを感じます。

今後、力を入れていきたいことを教えてください。

相続税だけでなく、譲渡や贈与についても多くの経験を積んできました。今後は、それらの案件を増やしていきたいと考えています。
 譲渡、贈与については、相続と同じぐらいに自信がある分野です。ただ、基本的には、法人顧問を持っている先生方が、経営者家族の確定申告にまで入り込む形で、受注することが多いと思います。資産税特化の自分がどう受注していくのか、法人部門を作るのか、そのあたりが今後取り組みたいテーマです。
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