平成15年12月 独立、不動産賃貸経営の方の相続(税)対策を中心に業務を展開する。
また、不動産所有会社を活用し、国税三法(所得税、法人税、相続税)トータルで節税するご提案を行っております。
今回は、北海道札幌市で法人税・所得税・相続税の総合的な観点から税務支援をされている税理士法人 光成会計事務所の代表社員税理士の光成先生に、お話をお伺いしました。少子高齢化等で市場が縮小しつつあるこの国で税理士業を続けていくことについて、将来を見据え、さまざまなことに挑戦されています。
実は、税理士になる前に国税局に勤めていました。最初に就職したのが国税局で、父が地方公務員の税務課の職員だったためその背中を見て育ち、何となく「税・財政のことが話せるのはかっこいい」「税をよく知らないのは損だ」と思い、国税専門官を志したのです。 国税局では、主に所得税を担当し、人事関連の部署でも経験を積みました。 ただ、国税局に一通り勤めた後は税理士として独立したいという気持ちを元々持っていたので、43歳の時に独立しました。
信頼していた先輩が退職したというのもありましたが、43歳という年齢が、独立して精力的に動いていくにはギリギリだと思ったというのもあり、意を決しました。 独立当初は、資産税に特化した税理士を目指していました。個人課税の担当だったということで、相続税の調査に同行することも多かったのですが、その際に資産税という分野が性に合っていると思ったためです。 独立後は、平日は仕事をし、土日は勉強という日々でした。そのような時期に、幸運にもJAの顧問になることができて、その紹介で不動産仲介・売買業を行っている方と知り合うことができたのですが、その方くの地主さんを紹介してくださり、事務所の経営が安定していきました。紹介してもらえた地主の方々はとてもいい方ばかり だったので、大変ありがたかったと今でも大変感謝しています。
はい。地主の方々の支援をしていて気付いたのは、資産税だけの観点では十分なお手伝いはできていないのではないかということでした。法人化されるお客さまもいらっしゃいましたし、お客さまの生涯の税負担を考えた時、相続税までを見越した、法人税や所得税の節税なども考える必要があると思ったのです。 また、それまでは個人事務所として活動してきましたが、福利厚生の充実や採用戦略を考えた時に税理士法人化したほうがいいと考えました。 そのため、国税局時代の先輩や後輩で法人税に強い方に声を掛け、税理士法人化して、法人税・所得税・相続税のトータルで税負担を考える事務所に変革していきました。 現在は、法人税の部門と資産税の部署があり、それぞれの部署で担当者がお客さま対応をしていますが、やはり担当者の目線は目の前のことにフォーカスしてしまいがちで、担当する税目しか見えていないときがあります。そのため、私は現在、税目横断的な、お客さまそれぞれのトータルな税負担軽減策がきちんと考えられているかを確認する立場になっています。 また、担当者とは別に顧問先を1件ずつ回り、担当者には言えないお困りごとがないかなどを聞きに行ったりしています。
これからの日本は、少子高齢化で人口が減り、市場はどんどん縮小していく傾向にあり、当然、税理士業界も競争が激化していくと考えています。そのため、新しいことにどんどんチャレンジしていって、新しいお客さまを獲得するチャンスを増やす試みを続けています。 例えば、相続案件の獲得に向けては、相続で関わる土地調査士や葬儀業者、生命保険の担当者や司法書士などが集まるNPO法人を設立し、ワンストップでさまざまな相続関連のお悩みに対応できる体制を構築できるように進めています。 また、法人の顧問先獲得に向けては、既存のお客さまからの紹介で新たな顧問先を獲得したいと考えているのですが、担当者からそのように話してもらうにしても担当者それぞれに向き不向きもあるので、なんとか仕組み化できないか思案中です。 他にも、顧問先の社長の奥さまとの接点を作りたいと考えて、美容や健康、食やマネー等の情報発信をするサロンも作りました。講師は女性、受講生も女性というサロンで、ヨガの先生などいろいろな講師を招聘して事務所でセミナーを開いてもらっています。社長の奥さまとも接点がないと、社長に万一のことがあったときに、法人の顧問税理士といえども相談してもらえないこともあるので、事務所に親しんでもらいたいと思って始めた試みです。 いろいろなチャネルを持っているというのが重要だと思うので、何か打てる手はないかと常に考えて実行しています。
相続関連の商品は私もよく聞いていますが、事務所内でも、教育委員会という組織がレガシィの商品で勉強になりそうと思えるものを、関係部署に配布するという使い方をしています。 また、実務マニュアルは所内で自由に閲覧できるようにしています。