1999年 小野眞一税理士事務所 入所
2006年 岡山市農業協同組合経理課 勤務
2009年 公認会計士松井章事務所 入所
税理士試験合格(簿記論・財務諸表論・法人税・消費税・相続税)
2011年 大澤和弘税理士事務所を開設
2017年 第15期TKC・中央大学クレセントアカデミー「税理士のための租税法務講座」受講修了
今回、お話をお伺いしたのは、岡山県岡山市でご活躍されている大澤先生です。農協でお仕事をされていた経験から、農地の評価等、その強みを生かしたサービスをご提供されているということです。 そんな大澤先生の、これまでの歩みとこれからの展望をお聴きしました。
もともと、大阪で玩具メーカーの営業職をしていたのですが、将来の転職も視野に、パソコンなどのさまざまな資格を取得していました。そして、いざ転職しようというタイミングになったときに、会計事務所の仕事が主に社長と話す仕事だと知り、これまでの営業職の経験が生かせると考えて、税理士の道を志しました。
まずは、出身地である岡山の会計事務所に転職し、そこで実務を学びながら、試験勉強をしていきました。
最初に会計事務所に勤めてから2科目合格まで進んだ時、もう少し勉強時間が欲しいと思い、派遣社員として農協の経理に転職しました。幸運にも、そのころはちょうど農協の組織再編の時期で、連結会計の実務などを行うことができたりして、さまざまな経験を積むことができました。
そのため、その経験を生かしたいと考え大阪の規模の大きい会計事務所に勤め、その事務所に入ってすぐに無事、最終合格もでき、勤務税理士として経験を積みました。
そんな時、最初に働いた会計事務所で同僚だった方が、そこを辞めて国税OBの先生の事務所に移られていたのですが、そのOBの先生が引退される際、後継者として私を紹介してくれるということになりました。
ちょうど独立を考えていた時期だったので、渡りに船ということで、その事務所を引き継ぎ、独立したという形になります。
引き継いだ直後は、法人の顧問先も10件ほどだったのですが、私を紹介してくれた同僚がパートとして残ってくれており、その同僚がそれまでも実務の大部分を担当していたので、スムーズに引き継ぐことができました。
私は、顧問対応をしながら、異業種交流会や勉強会の講師などで、少しずつ新規のお客さまも増やすことができていました。
特に経理の仕事をしていた農協から、その時の縁で講師の仕事をいろいろと任せてもらえたり、紹介をもらえたりしていたので、農家のお客さまが増えていきました。そのおかげで、農家の方の相続や不動産所得関係の仕事を多く行うようになり、それが今の強みになっています。
農家のお客さまのお手伝いをさせていただくのが得意ですね。相続でも、複雑になりがちな農地の評価などは多くの経験を積んできましたし、農地の売買の譲渡所得関係でも多くの実務経験を積むことができました。
また、日本公庫の農業経営アドバイザーの資格も取得しており、設備投資を考慮した経営計画作成支援などにも対応することができます。
今後は、農家の経営支援の仕事をもっと増やしていけたらと考えています。
農家の方のお手伝いをしていると、特に小規模農家の方々の苦労などを強く感じます。安定した収入を確保するには、大規模化して設備投資も万全に行い、大きな機械も入れて規模で稼いでいくというのが有力な選択肢に入ってくるのですが、大きな機械を入れられないような立地に農地があるなど、農家の方々にもそれぞれにさまざまな事情があり、なかなか簡単に答えが出ない部分があります。
大規模にするのか、小規模のままでより効率的に収入を確保していく方法があるのか、農家の方々それぞれの事情や、地域の特性などに応じて、最適なやり方を見つけていけるよう、これからもっと経験を積んでいきたいと考えています。
そのためにも、農家の方々の経営支援のお仕事をどんどん引き受けていきたいです。
小規模というのは、これから大きく成長する伸びしろを持っているということです。そのような農家の方々に寄り添い、事業の成長をお手伝いし、私もともに成長していけたら、というのが今後の目標です。
私の業務に直結するテーマをよく聴いているので、主に資産税関係や、農業関係、不動産関係の商品を利用しています。
また、縁あってさまざまな団体から講師の依頼をいただくのですが、税制改正やマイナンバーなど、通常の税務会計とは少し異なるようなテーマもあるので、その際は、関係するテーマの商品を色々聞いて、レジュメ作成の参考にしています。