2016.6.17 今年の確定申告の状況から読み取れること。その2
先日、国税庁から平成27年分の所得税等・消費税・贈与税の申告状況が発表されました。
「暦年贈与」では平成27年分の実績として対前年比、人数では+4.6%、申告納税額では△16.4%となっています。
そのまま見ると、贈与した人数が増えて納税額が減っているのだから、贈与した金額が小さくなったと見てとれますが、実際は違う原因があるようです。
平成27年分からの「暦年課税」の贈与税は2つの税率表で計算をすることとなりました。
新たに特例贈与という、20歳以上の者が直系尊属(父母・祖父母)から受ける贈与については、110万円の基礎控除後で300万円超の贈与は、従来よりも贈与税が低くなることとなりました。
なお、この特例贈与による申告実績として、納税額のある提出人数は21万人、納税額のない提出人数含めると23万8千人となり、暦年贈与全体の人数48万9千人の約半数近くとなっており、その反響がみてとれます。
レガシィのお客様でも、昨年からこの特例贈与を用いて生前対策をさせる方が増えています。
また、「相続時精算課税」については、申告人数は4万9千人で申告納税額が241億円となっており、前年の平成26年との比較では、申告人数では△0.1%、申告納税額では+10.2%と増加しています。
従来の相続税精算課税制度に加え、これからの生前対策の一つとしてこの「暦年課税の特例贈与」に皆様が注目していることが分かります。
記:資産家を応援する相続の専門家:税理士法人レガシィ 三澤郁夫 3381
(幸せなキャッシュフロープロジェクト)(もめない・もめさせない遺産相続プロジェクト)