葬儀費用の扱い
- Q.葬儀の入出金の扱いについて教えて下さい
- A.遺族として葬儀を行うことは、一生に何度もあるわけではなく、葬儀そのものの手順やポイントを知ることも重要なことですが、ここでは葬儀に伴う収入や支出に関する課税上の取扱いについて説明します。
葬儀に受け取る香典や霊前の扱い
個人が喪主として受け取る場合は、非課税となります。社葬で法人が受け取る場合は、利益金として課税対象となります(ただし、社葬の場合でも、個人が受け取れば、非課税となります)。香典や霊前は、個人葬の時は、一般的に葬儀を出す家庭の経済的負担を軽くするために贈られるものです。こうした収入は葬儀費用にあてられることも多いので、税務上、相続税や贈与税、所得税などの課税対象から除かれます。
遺留分の減殺請求<1年以内>
負担者(喪主=相続人)にとって相続税法上、債務控除の対象となるため、相続税額の減額要因の一つとなります。ただし、実際に支出があったとしても、香典返戻費や仏具代のように債務控除の対象とならないものもありますので、留意しなければなりません。ちなみに、法人の支出する社葬費用は社会通念上妥当であれば損金算入する事が出来ます。
葬儀費用となるもの(債務控除の対象となるもの)
本葬費用・通夜費用/僧侶・寺院へのお布施/葬儀会場費用/通夜の飲食代/遺体運搬費用、など
葬儀費用に含まれないもの(債務控除の対象とならないもの)
香典返戻費用/墓地整備買入れ費用/仏具代/初七日・四九日法要費用/遺体解剖費用、など
その他の注意事項
葬儀費用は、相続税法上、債務として控除できますが、場合によっては領収書が発行されなかったり、もらえなかったりすることがあります。
そこで、葬儀社との取決めの費用以外のこまかな出費、たとえば参列者のお車代、台所方の出費、お布施などは忘れないうちにメモしておくことをおすすめします。
2021/04/14
Q&A 相続手続のコツは
- Q1.相続が発生しました。どんなところに気をつければよいですか?
- Q2.葬儀費用等を申告すると宗教法人に影響がありますか?
- Q3.根抵当権(被相続人が設定)はどうなりますか?
- Q4.相続開始の日から遺産分割協議が決まるまでの収入はだれのものですか?
- Q5.どのような税理士に相談したらよいでしょうか?